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 姉妹モノです。最初はホワホワ!ホワホワ!三姉妹ホワホワ!ホワホワ!って感じだったんですが、終盤に謎が明かされる部分が中々に重くてずーんという感じ。だけど最終的にはその重さも「お姉ちゃん!」ハシッ!みたいな姉妹の絆に回帰して終わってるんで、うん、やっぱりこれは正当派の姉妹モノ小説だ!という一作です。
 美保・高校3年生:東大受験に燃える超優等生。
 真保・高校1年生:ナマイキな美少女で遊び人。
 果保・中学1年生:明るくて素直、でもちょっとヌケてて泣き虫。

 と、近年の大きいお兄さんを主要ターゲットとしてると思われるサブカル分野の姉妹モノもびっくりのキャラクターエンタメに徹した三姉妹設定です。初版は1998年5月。紙姉妹探偵?南さんちの3姉妹?そこは一昔前に小林深雪先生が通過した場所だッ!

 されど本当に少女向け読者に向かって書いてるという感じですね。象徴表現とか、複雑な伏線とか、そういうの大人向けの要素はほとんど無し。逆にそれゆえにこれがピュアな少女向け少女創作だと割り切って大人でも読めます。これに比べるとマリみてや最近のコバルト小説なんかは大人向けの要素が強い感じ。文芸性とか、格調とかとはまた違うベクトルでも楽しさ重視の娯楽小説として読むと楽しめるんじゃないかと。

 ただ、これ、この『至上最強の恋愛』6作自体がシリーズモノであると同時に、この6作がさらに大きなシリーズモノに組み込まれてるんですね。志保ちゃんシリーズ→沙保ちゃんシリーズとあって、この『至上最強の恋愛』は沙保ちゃんの娘である三姉妹、その中で特に果保ちゃんにフォーカスを当てた果保ちゃんシリーズという第3シリーズのようです。ゆえに前シリーズを読んでるがゆえに楽しめる箇所もあるらしいという(僕は前情報無しでこの1冊だけ読んでも楽しめましたが)。これはどうしよう。とりあえず姉妹モノのこのシリーズだけ読んでみて、好みにマッチするようだったら他のシリーズも読んでみる感じで。巻末の紹介を見てみると、何気に小林深雪先生ものスゴイ数の少女青春恋愛小説を書いております。また一人少女創作家を知りましたよ。まだまだ知らない作家&作品が沢山あります。

 そして巻末の「小林深雪のお悩み相談室」が熱い。

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 ずっと仲良しだった友達がいるんですが、なんだかここのところ、うまくいかないんです。最近、一緒にいるとそのコがうっとうしくなってきて。こういうときって、どうしたらいいんでしょうか?正直にそのことを伝えてきっぱりと離れるべきですか?
 (秋田県。N)

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 こういった相談に、ちゃんと大人な解答をしてる深雪先生が熱い。チャンピオンRED誌上でやってた同じような悩み相談コーナーで、別な意味で熱いロックな解答を連発してた車田正美先生とは違う部分です。


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