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 「あの時、勝つという意味が少し分かったような気がした」(支倉令)

 無我の境地です。奥には3つの扉があります。
 ◇

 はしょり過ぎ

 ほぼアブストラクト版になってるというか、原作の総集編、ダイジェスト版を見た時のような、原作を思い出して要所要所は楽しめるんだけど、フと冷静になると必要な要素がかなり飛ばされていることに気付くという。なんとか、3話構成にしてそれらの飛ばされた要素を入れるわけにはいかなかったのかのう。

 令と由乃の回答結果を反対に解釈してしまうというリリアンかわら版のアンケートのエピソードがまるまる入っていないため、前回で入れた「フリルのついたエプロンをつけてクッキーを焼いて」、「レースのテーブルクロスを編んでる」、「好きな飲み物はミルクティー」、「白いネコを飼ってる」……といったイメージ先行の由乃像が裏返る面白さがまったく入らず、アニメ版だけだと伏線がまるまる無駄になってる点が一つ。そういうイメージ先行の由乃像を最初に見せておいて、実は「剣客小説が好きで」、「スポーツ観戦が好きで」、「座右の銘は先手必勝で」……と裏返るからこそ意味があるのに、後半の方をまったく描写しなかったため(ギリギリ病院で由乃が読んでた小説をよく見ると剣客小説って分かるけど)、前半の仕込みがほとんど無為に。最初の祐巳の祥子様像といい、後半では可南子が描く祐巳像といい、最初にイメージ先行で解釈していた人間像が、人間関係が発展していくうちに違ったモノに昇華されていく……というのはマリみてという作品の核となるプロセスなので、「黄薔薇革命」にも入ってたこの要素がまるまるカットされたのは非常に残念。

 あとは令さまが立ち直るきっかけのシーンも丸々カットされてる点とか。大まかには令さまダウン→きっかけ→アップして剣道の試合へ……というお話なのに、きっかけになる「山村先生との対話」の場面が完全にカットされてるため、令さまがダウン状態からどうしてやる気になったのかがアニメ版だけではほぼ伝わらず。山村先生も、この最重要シーンがないために、アニメ版では第02話で祥子さまと祐巳の間をかんぐる、1野次馬教師の役割だけに成り下がってます。「黄薔薇革命」のこのシーンゆえに本当はカッコいい先生なんだ!って分かるのに。

 この話をきっかけに親友として歩み始める祐巳−由乃の関係もアブストラクト版的なのが残念。まずは連絡つかづの由乃から祐巳にだけ電話がきて、病院で話して、江利子さまの謎を二人で共有して、最後にお互いを勇気づけあって……という綿密なプロセスが魅力だったと思うのに、ほとんどがカット。特に一番好きな「私、死ぬ気がしないから大丈夫よ」の由乃の強さを印象づける台詞がカットされたのが残念だった。というか、全体的に、由乃、本当は強い娘……というのがアニメ版では明かされきらない感じなんだよな。

◇締めは美麗祥子さま絵

 なんか、エフェクトかかってつい保存したくなるくらい美麗な祥子さまのカットがファイナルシーン。これも、サンドイッチエピソードとか、祐巳−祥子さまの関係の発展の部分を丸々カットしてるのに、ここだけやられても、とか、そもそも黄薔薇メインなんだから美麗絵は黄薔薇にしてあげればいいのに……とか思ったけど、絵があまりに綺麗なんで全てOK。祥子さまは絵になるなぁ。

◇マリア様にはないしょ

 今回はいまいち。素の声優さんNG集になってた第1巻のがこれまでの所は一番面白かったです。由乃と令さまの破局−復縁を結婚になぞらえてコメディ化してたのは結構面白かったですけど。

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