ついに乃梨子登場。そしてこれでもかと繰り返される志摩子さんのセクシー唇の絵。そしてそれを見て顔を赤らめる乃梨子。せ、先生!こんなシーン原作になかった気がするんですが!いいけど!
◇
(作中)初代薔薇様達が卒業して、次のエピソードが一貫して新入生の乃梨子視点というのが原作のサプライズでもあったわけですが、アニメ版は乃梨子視点を控え目にして、祐巳視点を交えて、つまり、原作の「BGN」部分も同時に描写する手法できました。これ、クライマックスはどうするんだろう。マリア祭の宗教裁判のオチは乃梨子視点からのみ見ると一種のサプライズになってるわけですが、その舞台裏である「BGN」も同時に描写しちゃったら全然サプライズでもなんでも無くなっちゃうよね。
あとは、原作読んでる僕は自分で補完しながら素直に映像化された志摩子さんと乃梨子の関係に没入できたけど、アニメ版しか見てない視聴者には乃梨子視点が少ないだけにちょっと分かりづらいかもだ。原作にあった、乃梨子が感じてる仏像愛好家がカトリックのリリアンに入学してる疎外感、性格からくるリリアンの文化への違和感、そういった描写がはしょられてるんだよね。つまり、乃梨子はリリアンの内部ではアウトローというか、有標の存在。そんな乃梨子が、アニメ版でもずっと張られてきた志摩子さん伏線により、同じく自分はリリアンでは有標なのではないかと思ってる志摩子さんと、同族として桜の木の下で出会う、それはあたかも聖さまと志摩子さんが出会った時のリフレインのようで……というのがこの「チェリーブロッサム」の序盤部分のコアなわけですが。
志摩子さんとの出会い、志摩子さんからすれば乃梨子との出会いにより、徐々に二人が持ってたリリアンでの有標意識(孤独と言い換えてもよい)が薄れていって柔和化し、人間関係の中に身を置けるようになってリリアンにとけ込んでいくのが聖さま−栞さんから続く白薔薇物語の帰結なわけですが。その分乃梨子と逆に孤独を深めていく瞳子の登場とか、仕込み十全なんで、是非補完しながら見て欲しい所。
◇
◇他、ピコポイント
・OPのファーストカット
蓉子さま、江利子さま、聖さまらの(作中)初代薔薇さまの絵が今話から消えました。代わりに乃梨子と瞳子導入。これは切ない。それでもこうやって世代交代していくのがマリみて。
・タクヤくんの存在はカット
残念。付随して、乃梨子の作中唯一のネット少女設定も無しに。だから『真夏の一ページ』の「おじいさんと一緒」部分は3rdシーズンでも入らないわけか。
・大学生になって髪型がちょっと変わってる聖さま
この絵はビジュアル化初じゃないだろうか。原作『レイニーブルー』のラストに祐巳を抱きしめてる大学生聖さまの挿絵はあるけど、髪型に気付かされたのは今回初。
・桜の絵がとにかく綺麗
一番大事な背景絵なんで気合い入りまくってます。メインの銀杏の中の桜だけじゃなく、志摩子邸の桜とか、バス停の桜とかも綺麗過ぎ。まさに「チェリーブロッサム」という1話。
◇
次回で宗教裁判までいくみたいですよ。原作のラストパラグラムが凄い好きなワケですが、マリア様=志摩子さんの一言のシーンがどう映像化されるのか楽しみ。
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◇リニューアルされた公式サイトより、一番大きいのはコレクターズ・エディションには出演声優さんのオーディオコメンタリーが入るけど通常版には入らないという点。これは、通常版で予約するつもりだったけど、出演声優さん込みでファンブログやってる身からするとちょっと頑張ってコレクターズ・エディションの方にするべきなのか。悩む。
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