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 「でもサーカスへの憧れは抑えられなくてね、団長に拾ってもらったってワケさ」(サーカスのおじさん)

 ふ、深けー。蜜柑とスミレの禅問答のようなアリスにまつわる会話から、棗やサーカスのおじさんを通して、アリスであること以前に、個人であること、人間であること、etc。終盤ということで、アニメ版はアニメ版で一つテーマを描く!という気概を感じさせてくれます。
 ◇

 呑気なサーカス鑑賞エピソードと思わせおいて、サーカスの人達=アリス無しでも努力してる人達、後半のバスケットボールの試合中にアリスを使っちゃう生徒達=アリスに(悪く言えば)依存してる子達……と対比構造が入った上で、アリス学園の否定者毛利玲生再登場に、棗を通しての、アリス以前の「個」の問題。アリスの善し悪しをかけて、物語が加速しております。

 まずは、バスケットボールでアリスを使っちゃう生徒らに対しての、蜜柑とスミレの禅問答のような会話から↓

 「違う!なんか間違がってる。アンタら、アリスにばっかり頼ってるとまともな人間になられへんで!人間は努力したら素晴らしいことができるようになるんや!」(蜜柑)

 「努力なんて普通の人間の発想よ、私達はアリスなのよ」(スミレ)

 「アリスである前に人間や、うちは、アリスに頼らない人生を送るべきやと思う」(蜜柑)

 「アリスを否定する気?」(スミレ)

 これ、蜜柑が無効化のアリスという、アリスを否定しかねないアリスを持ってるのがポイント。ゆえに、鳴海先生に、

 「アリス以外、何もない人間になることに、先生も賛成なん?」

 と問いかける蜜柑に対して、「そんなことは無い」と言いながら、無効化のアリスを持つ者がそういう事を言うと神経質になる人もいるとだけ伝える鳴海先生(過去の無効化アリス所持者の伏線アリ)。

 と、ここまで仕込まれた時点で、サーカスのライオン=運命にはあらがえない存在=棗……の比喩で、人間個人としてではなく、アリスとしてしか見て貰えず、アリス学園に利用されてる棗@過去編付で棗パート挿入ですよ。

 この、アリス以前に人間であることをどこかで欲してる棗を救いあげる存在として、アリスを否定し得るアリスを持つ蜜柑が……という構図がひたすら熱い。「運命にはあらがえない」とか、諦観を促される文脈にいる棗を、第15話「学園へ帰ろう☆」で、

 「先のこと諦めるなんて、ウチらにはまだ早すぎる!」

 とシャウトした蜜柑が助け得る……という構図がひたすら熱い。

 そうこうしているうちに、アリスの能力がなくなったゆえに学園を追い出されて、だけど今は努力の果てにサーカスをやってるおじさんの、

 「でもサーカスへの憧れは抑えられなくてね、団長に拾ってもらったってワケさ。」(サーカスのおじさん)

 が炸裂します。努力をあざ笑ってアリス依存に陥ってる生徒達へのカウンターです。そうこうしてるうちにアリス学園そのものを否定している毛利玲生まで登場してきて、

 「流架くん、このアリス学園の本当の姿、本当の目的を君に教えてあげよう」

 で引きへ。

 果たして、玲生に、サーカスのおじさんに、そして無効化のアリスを持つ蜜柑自身にアリス&アリス学園は否定されてしまうのか……というアリスの是非をテーマにクライマックスです。まあ、答えは今話で蜜柑自身が既に口にしてるんですけどね。アリスを否定したいわけじゃなく、蜜柑はただ頑張ることや努力することの尊さを訴えたいだけ。そして、その大事さは、今回アリス派の最右翼のように描かれたスミレ自身が、既に第21話「目指せ☆優等生賞」にて努力の末の料理上達という経験で体験済みのことであります。アリスとか普通の人とかじゃない。頑張ることや、努力することや、諦めないことはそういう区別を通り越して尊い。それしか着地が思い浮かばない。ラスト3話、温かい目で見ます。

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