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 「私のためだって思うのよ」(藤堂志摩子)

 『マリア様がみてる』アニメ版3rdシーズンも最終巻。「チャオ ソレッラ!」の感想です。志摩子さん、蟹名静さま、そして佐藤聖さま(ビジュアルとしては登場してこないけど)の白薔薇ラインがかっこいい。
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◇今回もコレクターズエディションで購入

・外装

 祐巳のタイを直す祥子さまという、『マリア様がみてる』という作品トータルでも一番のキービジュアル。最初公開されたこの絵を見た時は、ああ、本当に最終巻なんだ……と思ったものですが、良かった良かった。

・フォトアルバム

 これまでの3rdシーズンDVDのポストカードを収納できる優れもの。3巻の手ぬぐい、4巻の鉢巻き辺りはどうやって使えというのかというブツでしたが、これは普通に使えます。まあ、ポストカード用途にそってこれまでのポストカードを収めたりせずに、コレクションとして全部そのまま取っておきますが。そして、一応これまでのおまけは全部各巻の作中に関係あるものなんだと気付いた。ブックカバー=1巻で祐巳が文庫を読んでいる、コースターセット=2巻で花寺の面々とお茶してる 、手ぬぐい=3巻の花寺文化祭で祐巳がつけてる、鉢巻き=4巻の体育祭で言わずもがなでつけてる、フォトアルバム=5巻は旅行といえば写真やハガキ。手ぬぐいと鉢巻きは微妙に使えないという見解に変わりはありませんが、一応作中とマッチさせながら試行錯誤しておまけを考えてた人がいると思うと、だいぶ微笑ましい。

・ポストカード

 ジャケットの祐巳、祥子さまイラスト以外は、ひびき玲音先生描き下ろしは、歌う蟹名静さまと、デフォルメ志摩子さん。蟹名静さまのこの存在感はなんなのか。最新刊の蔦子さんを除くと、唯一山百合会以外で原作本の表紙入りしてる人だからなぁ。オーディオコメンタリーの方で、蟹名静さま登場シーンで皆して「キタ!」って言ってたのが面白かった。

 ◇

<本編感想>

 全体的に3rdシーズンでアニメ化された部分は原作でもあんまり大きい話がどうこうじゃなくて、学生生活の中のイベントの面白さを切り取ってた部分だと思うんですが、修学旅行なんていうのもまさに方向としてはそんな感じ。
 ただ、そんな中でもやっぱり姉妹のあり方にスポットがあたってるのかな。アニメ2ndシーズン「春」ラスト部分の祐巳と祥子さまの関係の再構築を受けて、3rdシーズン該当箇所の「子羊たちの休暇」〜「チャオ ソレッラ!」では、ここから後に続く祐巳の妹問題話へ入る土台として、祐巳の中の姉妹に対する気持ちの深まる過程を描いているというか。姉妹話のキーはやはり「自立」で、依存関係は「レイニーブルー」〜「パラソルをさして」で抜け出した祐巳と祥子さまも、まだそれぞれお互いがいなくなったらどうなっちゃうのか?具体的には祥子さまの卒業を、祐巳は笑顔で迎えられるのか?というのを若干のハラハラを感を感じさせながら、原作の方でもまだ途中の物語として描いています。だから、今回の「チャオ ソレッラ!」でも祐巳は祥子さまに会いたくてしょうがなくなるし、今は距離的に離れているだけだけど、環境が変わって本当に離れなきゃならない時が来たら……と心配に思ってしまう。
 そんな祐巳の気持ちを描いておいて、ラストの超美麗絵の志摩子さんのシーン。

 「私のためだって思うのよ」(藤堂志摩子)

 なんつーか会いたい云々を超越してるこの台詞。結局聖さまの意図も志摩子さんがどう解釈したかも視聴者に解釈は委ねられているんですが、やはり祐巳はお姉様に会いたくて会いたくてしかたがなかったのに、志摩子さんと聖さまは別に会わない形でも関係性/絆が成り立ってるというのが一番のポイントなのだと思います。

 原作「レディ、GO!」で言う所の、

 けれど、志摩子さんはいつでも祐巳の二歩も三歩も先を歩いていて、とてもじゃないが容易に追いつけそうもないのだった。

 が、顕著に出てるシーンでしょうか。お姉様からの自立云々も、志摩子さんはとっても先に行ってるのでした。

 ◇

 あとは、志摩子さんの自室が描かれていたり(←真ん中の人形が気になった)、先行カットで公開されてたお風呂のサービスシーンは志摩子さんではなくて髪を下ろした祐巳だったのが明らかになったりと、映像部分では満足でした。イタリアは入ったことないけど、対岸の国までは行ったことがあるので、あっちの方の町の雰囲気は本当に美麗絵で再現されていて嬉しかったですよ。

◇マリア様にはないしょ

 ボツネタとしては祐巳のネットゲームネタと麻雀ネタ。中の人はそういう人です(;´Д`)。

◇オーディオコメンタリー

 今回は、植田佳奈さん、池澤春菜さん、能登麻美子さんという黄金の二年生トリオ。

・外国エピソードということで池澤春菜さんの台湾トーク

 一人突出して国際派の池澤春菜さん。台湾の日本語事情とか語ってて面白かったな。日本のアニメが観たくて日本語勉強しているという外国人が多いというのは本当の話。僕、日本語教師の資格持ってて研修とか行ってたからこの辺り詳しいですが、「イタリアはどうなんだろう?」なんて池澤春菜さんが仰ってた部分。さっきも書いた通り対岸の国(スロヴェニア)まで行って日本語教えてきたことがありますが、あの辺りではイタリアが日本アニメの中心的で、イタリアから日本の漫画/アニメを取り寄せて観ているなんて話を現地の日本語学習者から聞きましたよ。当時(2003年)はなんといっても「エヴァンゲリオン」が頭一つ飛び抜けてあっちの地方でも有名だった感じですが、今ではどうなんだろうな。国内でもエヴァを超えるレベルでムーブメントが起こった作品というのはまだない気がするんで、まだエヴァの勢いは止まってないのかな。あの時現地の日本アニメ同好会の子達に取材されたんだけど、そのペーパーとか、どうなったんだろうな。

・祐巳×由乃トーク

 中の人達的にもリアルに好きな場面らしい。確かに、初日の由乃が熱を出すエピソードはいいよなぁ。

・外国で迷子になったらどうしようトーク

 リアルに不安だという面々をよそに、一人国際派の池澤さんはそれも含めて旅じゃないという漢っぷり。僕もリアルに外国で迷子になったことあって、どうしようかと思った経験あるけど、ドイツ語圏の国だったけど英語で押し通して何とかなったよ。英語最強。

・遠距離家族トーク

 作中では祐巳が少しの間祥子さまと離れてるのを非常に寂しがってるわけですが、植田さんはメッセに家族を登録してて、しかもスカイプ完備だから、パソコン立ち上げるとしょっちゅう映像付で話してるから離れて暮らしてる感じがしないと発言。さすが電脳声優。それでも池澤さんも父がフランス、妹がカナダ、母がワシントンという国際家族ながら、やはりメッセで繋がってるとのこと。本当面白い時代だなぁ。

・能登麻美子さんのアドリブ演技

 最後のシーンの志摩子さんと乃梨子の会話がアドリブで「長方形のモノ」なる面白発言してるらしいんですが、もう一度見直しても聞き取れなかった。無念。

・第4期決定トーク

 というわけで、エンディングに合わせてここでも告知。池澤さんは第8期までやると強気。声優さん達もノリ気で良かった。山百合会チームのトークが聞けなくなるなんて、本当あり得ないと思ってたから嬉しいよ。

 ◇

 コレクターズエディション版の箱を開けると、現在公式サイトトップで公開されてる4thシーズンのキービジュアルの告知広告が入ってるわけですよ。そこにまず感動。そして、キービジュアルに合わせて、広告裏には祐巳役の植田佳奈さんと、瞳子役釘宮理恵さんのコメント記事。これはもう、4thは祐巳と瞳子の物語に入っていくと言ってるようなものだよね。
 そして、いつもの「チャオ ソレッラ!」みたいにサブタイが文字で入る画面が今回は冒頭に入らなくて、ラストシーンに映画的な演出で「Ciao Sorella!」と入る最終回的演出……とみせかけて、エンディングの後に入る「4thシーズン制作決定」のテロップ。非常にカッコいい。各種盛り上げの広告を堪能しつつ、4thシーズンを待つこととします。

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●通常版

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マリア様がみてる OVA 2 略してOK大作戦
マリア様がみてる OVA 3 涼風さつさつ
マリア様がみてる OVA 4 レディ、GO!
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