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 「私たち、ファッションのプロだからさ」(来海えりか)

 ハートキャッチプリキュア!第16話「ライバルはえりか!演劇部からの挑戦状です!!」の感想です。
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 今回の見所ベスト3。

第3位:来海ハイスペック

 歩く本音マシーンゆえに相手にグサグサダメージを与えることもあるけれど(例:劇場版の桃園さん)、基本的にはハイスペック。

 演劇部のあずささんが陥ってしまった状態の方が、リーダー役割をやらなきゃならない場合陥りがちな状態だけに、あるがままにふるまってちゃんとリーダーとして機能している来海のハイスペックっぷりが際だちます。この娘、劣等感の塊だけど魂は純潔な上にリーダー特性まであるだって! なんて魅力的なキャラクターだ。また、いわゆる口だけのリーダーじゃなくて、本人もプレイヤーとしてデザインスキルから制作スキルまで高いので、文句の付けようがほとんどない。来海もあずささんも「実力」の部分は押さえている訳ですが、中々この前提を越えられるものじゃない。ハイスペックTheハートキャッチプリキュア!

第2位:来海の本質

 「私、これからも服を作りたい!」(来海えりか)

 伏線通り、来海の本質はもも姉のようなファッションモデルではなく、服を作る方。

 第1話にさっそく食らったデザトリアン療法だけでは、実は「姉に対するコンプレックス」という問題の本質は解消してなかったんですが、ちゃんとファッション部の活動を通して作る喜びを確信していく、「私は作る側」という自分の本質に目覚めていく、というストーリーラインになっています。これがおそらく「姉と比べる必要はない」という本質的な解決に繋がっていくと思われます。

 前回も書いたんですが、ハートキャッチの問題解決は二段構えで構成されてるんだな、たぶん。一回目はデザトリアン療法(強制本音ブチ撒け療法)→プリキュアさんに浄化される……という、疑似解決。で、その後に日常ストーリーを通して、本質的な解決に至る、という二段構え。二段階目の本質的な解決にはバトルパートみたいな直接的なプリキュアさんの関与がないので(むしろ前回の生徒会長のように、バトルパートも本人が生身でこなす)、やはりハートキャッチにあるメッセージの一つは、プリキュアさんが何でもしてくれる訳じゃないし、プリキュアさんになれれば何でも解決できるという訳でもない、日常で普通に頑張れ、と言うようなもの。顧客に厳しい作品だ……。

第1位:内面も充実した上で外見も変わる

 第2クールに入った第14話以降の3話は、明確にゲストキャラが「内面も伴った上で外見も変わる」という話になっています。これは「どちらかだけではダメ」ということをしつこく描いていた第1クールとは対照的。

 今回も、あずささんは、みんなと協力して楽しく服作りをしている来海&ファッション部との交流というイベントを通して、内面の点で「みんなで作ることの尊さ」に目覚めている。

 ストーリーを経て、その点で内面が成長したからこそ、来海達ファッション部が作った「みんなで作った衣装」を着る資格を得て、その上でラストシーンでその服も着て外見も変わっている。とても綺麗な脚本です。

 そして、次回予告を見る限り、ようやっと花咲さん&来海はプリキュアとしては今まではまだ外見だけ変わっていたようなもので、それでは不十分。内面の充実、次回予告で言えば「プリキュア魂」みたいなものが充実&成長しないとダメだ……という話になっていくっぽいです。

 第1クールはプリキュアとしては外見だけ変わってるかのようなダメダメさ(だからダークプリキュアさんには到底勝てない)に、ゲストキャラに対してもフォルテッシモで強制爆破するくらいで本質的な解決には役に立てないダメダメさ。だったのが、第2クールに入ってのここ3話でのゲストキャラの「内面も伴って外見も変わる話」に、ちゃんと花咲さん&来海が関わることを通して、ようやっと自分達も「内面や実力も伴わなきゃ」という話に入っていく。そんなストーリー構成なんだと思います。

 ダークプリキュアさんに敗北した時に月影ゆりに鼻で笑われていた感がある「真の友情」という言葉が、本物になる的な展開に期待です。ダークプリキュアさんが3話分待ってくれたおかげで助かったぜ。

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→前回:第15話「なんと!生徒会長がキュートな服着ちゃいます!!」感想へ
次回第17話「認めてくださいっ!私たちのプリキュア魂!!」の感想へ
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