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 「大人の魅力」(白雪ひめ)

 ハピネスチャージプリキュア!第39話「いおな大ショック!キュアテンダーの旅立ち!」の感想です。
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 今回の見所ベスト1。


第1位:街は任せた


 キュアテンダーことまりあさん、街を去ってアメリカへ。

 『ドキドキ!プリキュア』から続いている、「宝石を配る幸せの王子と宝石を受け取って立ち上がる街の人達」モチーフ。めぐみさんがプリキュアになったのはひめから宝石(のようなもの)を受け取ったからだし、いおなさんがプリキュアになったのは姉のまりあさんの影響。なので、妹(その時の段階ではただの「街の人」)をかばって墓場行きになってたまりあさんっていうのは、「バッドエンド幸せの王子」ポジションなのですよね。あの時、いおなさん自身に「立ち上がった街の人」クラスの強さがあれば。あるいは、別の「立ち上がった街の人」がいおなさんを助けておいてくれたなら、まりあさんも倒れずに済んだのに……という。『ドキドキ!』に例えるなら、純君とか二階堂くんとか助けているうちにリソースが切れて倒れてしまった相田マナさんみたいなポジションですよ。

 なのだけど、今はもういおなさんは「立ち上がった街の人」だから。もう、まりあさんは街のことはいおなさん達に任せて、次の誰かを助けに行ける。『ドキドキ!』好きだからしつこく『ドキドキ!』連想で行くと、愛犬の方はもう誰かが守っていてくれるから、存分にお祖母ちゃんの元へ駆けようという心境のマナさん状態(っていうか『ドキドキ!』終盤の街のみんなが立ち上がってくれた後のマナさん状態)。

 第22話(感想)のいおなさん覚醒回。プリキュアとの再契約回はいいですね。「どこにも不幸を残さない」道を目指すことが「もう一度プリキュアになること」だったのだけど、子供の頃の純真性(=プリキュア)と再契約してる以外にも、今なら色々な意味合いが分かる感じです。仮にまりあさんを取り戻すという願いを願ってしまった場合は、また「幸せの王子」頼りなので、抜本的な解決にならないのですね。そうじゃなくて、「街の人」ポジションの自分がもう一度立ち上がってプリキュアになるんだと。

 また、「敵の方を消す」もよろしくなくて、最近の「傷ついた存在とも併走する」という今作のプリキュア像からすると、ミラージュ様も三幹部も何かしら現実の前に傷ついた大人なわけで、彼・彼女らの不幸の意味合いを、映画のつむぎさんの糸の性質が変化したように変えてあげることができるのは、「プリキュア」という存在だけなのですね。なので、第22話のいおなさんの決断が、この作品の核心になっていると。この、大量にいることも含めて、弱い、それだけでは価値がないプリキュア像から物語が始まるんだけど、でも「どこにも不幸を残さない世界」みたいな子供の頃に思い描いた理想を実現するためには、やはりもう一度プリキュアだ、となっていく流れは熱いですね。

 第22話で掲げたいおなさんの理想は、いおなさんたち「街の人」が立ち上がって「次の幸せの王子」(=再契約したプリキュア)になったことで、まずこの街が大丈夫になる。そうすると、この街のことは任せられるので、「元祖幸せの王子(今回のまりあさんポジション)」は次の場所へ宝石を配りに行ける。そうして、また次の場所の「街の人」が立ち上がってくれたなら……という『ドキドキ!』〜『ハピネスチャージ』理論ですね。『ドキドキ!』後半の感想でよく書いていた「リソースの追加」ということです。これ、終盤で追加されたリソースが今度は助っ人に来てくれる展開きそうで、大変に熱い。

 現実で連想してみるなら、姉妹で年老いた親の介護(現在の現実の問題の核心は何と言っても超少子高齢化)をしなければならないも、妹の方が引きこもり(「立ち上がれていない街の人」ポジション)。でも、お姉ちゃんからとか、リンクから訪れてくれた友人であるからとかからパワーが注入されて、そんな妹さんが立ち上がってくれたなら(妹さんの「次の幸せの王子」化)、まず両親は助けられるようになるし、余裕が出た分で、今度はお姉さんが介護士として別の街のお年寄りを助けにいける……みたいな話です。

 その流れがあり得るなら、別に「幸せの王子」ポジションの人の自己犠牲(「バッドエンド幸せの王子」)だけじゃなくて、例えば追加されたリソースの分の恩恵が、思いもかけず、「幸せの王子」本人に助力として返って来るなんてことも、あるんじゃないか、という。何度か書いておりますが、『ドキドキ!プリキュア』のラインを、純くんとか二階堂君とか、あるいはちょうど今再放送してる地域もある模様(羨ましい!)ですが、第2話時点の六花(この時点ではただの一般人だけど、プリキュアになったマナさんを助ける、そして、第3話で自身もプリキュアになる)とか、「街の人たち」ポジション視点から追ってみてる作品という印象を持ってますね。>『ハピネスチャージプリキュア!』

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『映画ハピネスチャージプリキュア!人形の国のバレリーナ』の感想へ

→前回:ハピネスチャージプリキュア!第38話「響け4人の歌声!イノセントプリフィケーション!」感想へ
→次回:ハピネスチャージプリキュア!第40話「そこにある幸せ!プリキュアの休日!」の感想へ
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