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 『魔法つかいプリキュア!(公式サイト@朝日放送公式サイト@東映)』第7話「人魚の里の魔法!よみがえるサファイアの想い!」の感想です。
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 『映画プリキュアオールスターズみんなで歌う♪奇跡の魔法!』は公開初日に観てきて感想もアップ済み(こちら)ですが、毎回のごとく、二週くらいは感想記事中で映画の「コアな」ネタバレはなしの方向で(軽くは触れちゃいます)。その後は普通に言及していきます。

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 例年映画とTV本編は(テーマなどで)リンクしてる関係にあるのですが、『映画プリキュアオールスターズみんなで歌う♪奇跡の魔法!』のキャッチコピーが「想いはきっと、心に届く!!」で、内容は気持ちがちゃんと伝わるかということを扱っていたように、TV本編の今話も、


 「声はね。自分の気持ちを相手に届けるものなの」(ロレッタ先生)


 と、「想いを届ける」、「気持ちを伝える」ということに関してでした。

 みらいやリコたちがマール貝にちゃんと伝えられるかというパートと、人魚の里の「過去」の伝承(想い・気持ち)が「今」にちゃんと伝わるか、というのが重なって描かれていたと思われる一話でありました。

 声を荒げたり、強引に扉(マール貝の蓋:心の扉に比喩されてると思われる)を開けようとしても、気持ちはちゃんと伝わらない。

 みらいとリコが手を繋いで、「穏やかな心」に至った所でようやっと「伝わる」。

 映画も今話も「過去」から「今」へ「伝わる」かどうか? というのを扱っている辺り、リアルの歴史の伝承に関するもろもろもちょっと風刺してるのかな。ヒートアップして強引に伝えようとしても、伝わるもんじゃない。

 そんな流れで、「穏やか心」で「過去」から「今」へのパスが出来た所で、「過去」の力(昔は人魚も空を飛んでいた)、サファイヤスタイルが「今」のみらいとリコの元へという流れは中々熱かったです。『魔法つかいプリキュア!』は、歪んだり、誤伝達されたり、色々あったりでうまく「今」まで届かなかった「過去」の気持ちを、守る……という側面がある物語なのです。リアルでも、「今」の常識(人魚は海の中に閉じこもってる)が、「過去」では当てはまらない(というか人魚空飛んでいた)というのはよくあることです。そういう時、その「過去」の、歴史の事例は、「今」の世界を広げるパスになり得る。

 そして、シシ―、ナンシー、ドロシーら子供人魚たちは「未来」の象徴かと思いますので、ラストのみらいとリコと友達になった彼女らの風景というのは、今話で「過去」―「今」―「未来」が繋がったって風景なのかなと。わりと、一話単位じゃなくて、『魔法つかいプリキュア!』という作品の縦軸の物語の圧縮にもなってる感じがする一話でした。

 で、「過去」から受け取って「未来」へ進んでいってどうするかというと、今の所、異世界と交わろう、開国だ! と、そっちの流れをポジティブに描いてる感じなのですが、そういう話の負の側面も描くようになるのか(例えばだけど、開国すればグローバル資本が入ってきて競争の結果自国のもろもろは淘汰されかけるとか)は興味深いところ。っていうか、「過去」のそれぞれの国の文化遺産であるリンクルストーンをドクロクシーサイドを始め奪い合っている世の中で、それをプリキュアが守って回ってるというのが、既にリアルの比喩なのかもなー。

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→前回:魔法つかいプリキュア!第6話「特訓!魔法の杖!先生はリコのお姉ちゃん!?」の感想へ
→前回:『映画プリキュアオールスターズみんなで歌う♪奇跡の魔法!』の感想へ
→次回:魔法つかいプリキュア!第8話「魔法のほうきでGO!ペガサス親子を救え!」の感想へ
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