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 『HUGっと!プリキュア(公式サイト@東映公式サイト@朝日放送)』第7話「さあやの迷い?本当にやりたいことって何?」の感想です。

 ネタバレ注意です。
 ◇◇◇

 『映画プリキュアスーパースターズ!(公式サイト)』は公開初日に観てきて感想もアップ済みですが、毎回のごとく、二週くらいは感想記事中で映画の「コアな」ネタバレはなしの方向で(軽くは触れちゃいます)。その後は普通に言及していきます。

 今回はすごい良かったので、全5回と大ボリュームで(笑)感想を書いておりました。↓

▼『映画プリキュアスーパースターズ!』の感想(ネタバレ注意)
第1回〜ワンオペ母に手を差し伸べる朝日奈みらいの物語
第2回〜悲しい過去も何とかなる物語
第3回〜「幸福の王子」宇佐美いちかの物語
第4回〜アニミズムとしてのプリキュアシリーズの物語
第5回(最終回)〜過去の思い込みから解放される物語

 ◇◇◇

 ここからは普通にTVシリーズ本編第7話の感想です。

 「なんでもなれる」がキーワードの本作において、「役」としては本当に色々なペルソナ(人格)になれる役者(女優)という要素を薬師寺さあやさんというキャラクターにもってきたのは、オオッという感じでした。

 その上で、一人で自由自在に演じてる時はすごいイイ感じなんだけど、子供の時に大女優薬師寺れいらの娘というのを周囲から期待されてるのを意識して以来、人に見られてると力を出せなくなったというさあやさん。

 これは、第4話のほまれさんの時と同じように、周囲からの期待によって「固定された一つの未来」を強要されると力が出せなくなるという話なのだと思います。

 ほまれさんは、もう一度フィギュアスケーターとして「跳ぶ」輝木ほまれ……という「固定された一つの未来」を期待されて上手く行かなくなってる人でした。


参考:輝木ほまれさんが今話でまだ跳べなかった理由〜HUGっと!プリキュア第4話の感想(ネタバレ注意)


 同じように、大女優薬師寺れいらのような女優……という「固定された一つの未来」を期待されてしまうと、上手く行かなくなってしまうさあやさん。

 この点に関して、第5話(感想)と同じように「固定された一つの未来」にこだわらなくてよい、どんな未来を選んだにしろ(セーフティネット的な)私たちがいるよ……という、ある種の「固定された一つの未来」からの解放が今話でも描かれます。

 二つ描かれていて、

 一つは、「地上に降りた天使たち(仮)」のオーディションにはなさんとほまれさんが乱入する一連の流れ。

 はなさんとほまれさんがキャビンアテンダントの格好をしているのが、販促も兼ねつつ(笑)、どんな姿にもなれる(なんでもなれる)、「固定された一つの未来」にこだわらなくてイイ、どんな未来を選んでもイイという要素になっていますし。

 また、「プリティCAはじめてのフライト」で「地上に降りた天使たち(仮)」を上書きするというのも、「固定された一つの未来」をブレイクする要素にもなっています。

 その上で、さあやさんに一人じゃない、セーフティネット的にはなさんとほまれさんもいるよということも伝えている。バカバカしいパートですが、基本的にこれまでのところ「固定された一つの未来じゃなくて思いがけない色々な未来でもオッケー」と「どんな未来でもセーフティネット的に私たちが応援するよ」の二つの要素が大事な作品なので、テーマ的には筋が通ってます。

 このパートを挟んだ上で、さあやさんはオーディションの台詞を変更(アドリブ)という「固定された一つの未来」とは別な未来を自分で選ぶということをやっています。やっぱり、今話までだと、


 ほまれさん→色んな未来もオッケーと応援してもらった上で、やっぱり「跳ぶ」という未来(周囲の期待もこれ)をもう一度選ぶ

 さあやさん→色んな未来もオッケーと応援してもらった上で、周囲の期待(基本的には大女優薬師寺れいら)とは少し違う未来を選ぶ


 とちょっと二人でテーマを分けてきておりますかね。

 もう一つは、一条蘭世(いちじょう・らんぜ)さんで、薬師寺さあやを倒してヒロインの座を掴みとるとバリバリ「固定された一つの未来」に囚われていたのが、ラストで小悪魔役という「思いがけない未来」が訪れてしまって、でもそれを受け入れるというのが描かれます。


 「まあ、頂いた役はきっちりやり遂げますが」(一条蘭世)


 が、意外と重要台詞。

 当初イメージした「固定された一つの未来」である、大人でイケてるお姉さん的な感じにははなさんは前髪は切れなかった。でも、ある意味「頂いた役」的な切りすぎた前髪(「思いがけない未来」)は、意外と似合ってる。だったら、その少し違うカタチなりにみんなを幸せにしていってみる。そんな作品です。

 何回か書いてるように、『HUGっと!プリキュア』の広報も兼ねてると思われる『プリキュア15周年記念PV 公開 〜ふたりの勇気はわたしの「夢」でした〜』を観てみると……↓

 今回の『HUGっと!プリキュア』は作品の裏ターゲットに「昔プリキュアを見ていたような現在20代くらいの女性」もありそうで、彼女たちは子供の頃に「イメージしていた未来」が実現できたのか? というと、実現できなかった人の方が多いのだけど……それでも! っていう作品だよねという話からすると。

 「イメージしていた未来」だったメインヒロインにはなれなかったけれど、それはそれとして小悪魔役(思いがけない未来)できっちり人(観客とか)を幸せにしてみせますわよという一条蘭世さんは大事なキャラクターだなぁと思ったのでした。

→プリコーデドール



→『キラキラ☆プリキュアアラモード』のコンプリートブック



 ライブドアブログのトラックバック機能がなくなっちゃったので、長年の友人のプリキュア民(笑)たちの感想にもリンク張っておくよ〜↓

HUGっと!プリキュア #07「さあやの迷い?本当にやりたいことって何?」/『真・南海大決戦』
HUGっと!プリキュア 第7話 さあやの迷い?本当にやりたいことって何?/四十路男の失敗日記
HUGっと!プリキュア第7話感想&考察/あおいろ部屋

 あと、何となく今年から実験的にしばらくコメント欄を開けておいてみるので、何かプリキュアの話とかありましたら〜。

Amazon・ビデオでプリキュアシリーズを観る(初代〜ドキドキ!へのリンクまとめ)

→前回:映画プリキュアスーパースターズ!の感想1〜ワンオペ母に手を差し伸べる朝日奈みらいの物語(ネタバレ注意)へ
→前回:『HUGっと!プリキュア』第6話「笑顔、満開!はじめてのおしごと!」の感想へ
→次回:『HUGっと!プリキュア』第8話「ほまれ脱退!?スケート王子が急接近!」の感想へ
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