
「プリキュア」の使い方がヒット。友人、家族、恋人、人と人との関係性を表す言葉は数あれど、そんな関係性を表す名詞の一つとして「プリキュア」が使われてます。今はまだ「友達」未満の結びつきしか表さない「プリキュア」という名詞が、いずれ「友達」以上の結びつきを表す名詞に変わっていく。これはきっとそんな物語。だからタイトルは「ふたりはプリキュア」なのさ。
・「おばあチャマ!」。「チャマ」とか今言いましたよこの人!
・前転後転しながら考えるなぎさ。そのシンキングポーズは珍しい。
・弟にコブラツイストするなぎさ。リアルでコブラツイストできる女性って日本にどれくらいいるんでしょうか。
・木と一体化してる二番手。クマさんといい、敵キャラがギャグ化しています。ウガッ(それがイイ!)。
・「モタモタなんかしてません!」。ジャンピングで攻撃避け→携帯投げ渡しの雪城さんがイイ!凛としてます。
・チョコレートケーキが好き。なぎさの日記は典型的な中学生ポエムです。でも、中学生の日記なんてそんなモノ。
最 高 。
第01話から、懸命な閲覧者諸君は僕が好き好きオーラを発していることに気づいておられたと思うが、今週で完璧に惚れたよ!現行ベスト話。このクオリティーは凄いよ!
この話は、第05話の感想で書いた通り、人の話を聞かない排他的押しつけ、独善をダメなものとして、相互理解、違いを認める包容力、そこに至るまでの人と人の対話、コミュニケーションの大事さを描く話だと思われます。だから、第02話の感想で二人の関係性が白紙なのが新鮮なんて書いたけど、そうせざるを得なかったんだよね。お互いに知らない白紙で違う二人が、対話をしながら違いを認め、相互理解していく物語なのですよ。だから、最初から二人が何も言わなくてもお互いのことが分るツーカーの仲ではいけなかった。このあたりは、前も言ったけど、最初から二人の仲がツーカーで何でも分ってる相棒物語が多い世の中、何も言わなくてお互い分ってる気になって、実は分ってなくて齟齬が生まれ、時には深刻な争いに発展することが多い世の中だからこそ、光るし、そして描いてほしい。その辺り、今話は秀逸。「何があってもなぎさの味方」と既に話さなくても分るツーカーの関係性がなぎさと出来上がってるシホ、リナと雪城さんとの対比も上手ければ、相互理解、対話の大切さを掲げながら、子どもゆえ未熟な雪城さんに刺さるなぎさの「あたしがとうしたいかなんて何であなたに分るのよ」「自分の考えてることがいつも正しいと思っているの!?」という言葉が、相互理解という物語を描くにあたって、つらいようだけどもそれが出発点のようで深い。そんな前半のすれ違いパートで、認識の齟齬、お互いの違いを前にネガティブな雰囲気に包まれる二人。そのタメが良くて、それらお互いの違いをポジティブなものに昇華する過程が描かれる後半パートがさらにイイ!バトルパートでとにかく力押しでも話し合う環境に置かれた二人が、「話し合いで何でも解決は優等生的」、「話し合いはお互いを知るために大切」と意見をブツけながら、実際ちゃんと二人とも話し合ってるのが、ギャグオブラードに包まれながらもかなりイイ場面。それに対して一応作中悪のドツクゾーンの方々は、理解のための話し合いなどしないという対比。そんなドツクゾーンの人に放たれる「今、大事なお話中!」と言う皮肉のプリキュア・マーブルスクリュー。ホント無駄がない。このバトル中対話だけでも十分話のエッセンスが詰まってるのに、最後はお互いがお互いしか見れない日記帳を間違って取り合って、より深い内面レベルでの対話→もう一歩相互理解が進むという反則技の展開が炸裂してフィナーレ。エンドシーンで、これまでこの作品の独自色を出してた相棒がお互いを名字で他人行儀に呼ぶという部分に、「なぎさ」、「ほのか」と名前で呼び合うという変化が訪れて、二人の関係性が一歩進んだことを象徴的に印象づけて終幕。このギュウギュウに密度を詰めた圧縮力、一話内でしっかりと決着をつける構成力、各種演出。今回は最高。もう、最後になぎさが「ほのか!」と呼びかけたところはグっときましたよ。
つーワケで、次回から感想内の雪城さんの呼称も「ほのか」になります。ほのかー。

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