雑誌に短編で書き下ろされたモノを単行本用に再構成したものの模様。なんで、いつもと大分かってが違う感じ。主要メンバーほとんど出てこないし。
●降誕祭の奇跡
 短編4つ収録ですが、コレが一番かなぁ。病院に入院中に夢うつつのまま交わした姉妹(スール)の約束を胸にリリアン女学園にやってきた少女の物語。オチはクリスマス用短編ってことで奇跡オチ。夢うつつの世界を経験する舞台に病院を選んだってのが上手いよねぇ。その辺の道ばたで出会ったとかより、よっぽど幻想性が高く感じられました。僕も入院した経験から思い起こすに、なんとなく非現実の趣がありますよ、入院中の病院の病室、特に夜ともなれば。

●ショコラとポートレート
 実の姉妹間での思想の違い、だけど最後はちょっぴり仲良く、みたいな話ですが、実際の姉妹とリリアンの姉妹(スール)制度の姉妹を地味に対比させたりしてたのだと考えてみたりすると面白かったかな。
 そんなに本編については語れないんで、ときたま挿入されるマリみてで自分語りですが、この話のお姉さんみたいに超マジで自分の中の優先順位の一番をつけて大学受験めざして恒常的に勉強に打ち込んでる人って世の中にはホントにいるんですよね。田舎から関東圏の大学に行って出会った人の過去話を聞いて、そのことに驚いた記憶があります。小学生から塾に通ってたとか、そういう人ホントにいるんだ、みたいな。僕はそういうのは無かったなぁ。受験目指した勉強は短期間しかしなかった。どっちが幸せかとかどっちが優れてるかとかは良く分かりませんが。

●羊が一匹さく超えて
 とりあえず乃梨子ちゃんの魅力満載で。白薔薇姉妹の片割れは、やっぱしイイなぁ。

●毒入りリンゴ
 由乃さんの妹絡みの物語が11月までと期限が区切られました。単行本にしたらあとどれくらい先なんでしょうか。5冊くらいでしょうか。今の時点では由乃さんの妹に関してはイメージが沸かない。祐巳の方はなんとなく補い合っていくような妹を作るんだろうなとかイメージありますが、由乃さん、一人でもこのままいけそうじゃん。


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