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 「また会えますよ、だからもう泣かないの、希望を捨てずに頑張ってれば、明日はきっとイイ日になりますよ、ね、ほのか」(雪城さなえ)

 アバンが幼ほのか。大切な人達(両親)との別れでただ泣くしかなかったほのかの絵が、ラストの再び大切な人達(ひかり、ミップル、メップル、ポルン、ルルン)との別れを経験して涙を流す現在のほのかへとリフレインしつつ、最後の最後は冒頭のおばあちゃんの言葉に回帰していくという、ほのかをキーにひたすら美しかった最終話。2年前ほのかに惚れて見始めた僕としては大満足の最終回でした。
 中盤のひかりの離別の暗示、第38話「さよならほのか!?絆は固く永遠に!」でのほのかパリ行きへの示唆、最後の最後までミスリードさせたひかり光化エンドか?というラスト5分を全て裏返しての、全員いつまでも一緒エンド。よくぞやってくれました。おジャ魔女の皆それぞれ別の道へエンドとはまた別の感動がありました。そうだよ、皆一緒でいいじゃん!という大ハッピーユートピアエンド。希望を捨てずに頑張ってたら本当に明日はイイ日になったよ!おばあちゃんの言ってた通りだよ!

 ◇

 されど、1話にもの凄く、伏線、未消化テーマの消化を濃縮して詰め込んであった最終回だったので、ちょっと見終わった後頭がオーバーヒート気味だった部分も。第01話から結構気合い入れてみてる僕でもそうなので、一般の大人視聴者でも追うのが大変だったかもしれないので、僕なりに解説、解釈を加えつつ最終回の感想を。

◇ファイナルバトルを概観しつつ

 1話内にピンチ逆転ピンチ逆転を繰り返す、ハラハラ最終バトル。だけど1ピンチ1逆転の間に、一つ一つテーマや伏線を消化していってる感じなんですよね。

●バルデスの強さにピンチに→幼少時代の風景と邂逅してスパークルブレスと共に復活、主題歌&最後のマーブルスクリューマックス

 「あなたは全ての命を相手にしてるの!私達に繋がる全ての命を!」

 ここは日常パートで築き上げてきた様々な人達との関係性、絆の全てが後押しになって戦ってるという、今までの日常パートの意味合いを強く押し出した逆転劇。無印ラストの、

 「私たちには大事なモノがある、大事な人達がいる<中略>そして私たちを支えてくれるのは全ての命、私に繋がる全ての命よ!」(ホワイト)

 と基本的には同じです。日常の中にある何気ない人との関わりや絆があるからこそ、それを守るために戦う、それらが後押ししてくれるからこそ戦っていられるという、プリキュアが2年通して描いてきた、「日常を守るために非日常で戦う」という部分が強く出てた逆転劇パート1です。

 虹の園の二人に関わった人達勢揃いの図がバックに入る所が熱かった。

●バルデス=ジャアクキングと判明で再びピンチに→卒業文集、頼まれていたあさりのお使いという「日常」に関する会話の後、全てを生み出す力が反応して再び逆転

 「ここで倒れるわけにはいかないの!色んなことがあったんだもん!」

 絶体絶命の「非日常」で行われる「日常」に関する会話のシーンが日常の優しさ大切さを描いてきて、それを糧にそれを守るために戦うプリキュアのフォーマットにのっとった復活要素だったのは勿論なんですが、それ以上に上の台詞での回想シーンが全てなぎさ&ほのかの関係を描いた名場面ばかりだったことから、ここが日常でのなぎさ−ほのかの絆をテーマにした部分のファイナルシーン。お互いにまったく関係性ゼロの状態から、それこそ色んなことがあって、「ふたりはプリキュア」なまでの二人になれたんだという物語のファイナルシーン。二人が絆を構築してきた過程を無にしないためにも負けられないという最後のシャウトが熱かった。

 ここでちょっと細かい消化要素も解説。

・バルデス=ジャアクキング

 公式サイトのあらすじ待ちですが、2回観て解釈した感じだと、合体っていうより、今までバルデスと名乗ってた方がジャアクキングだったorジャアクキングのコアな部分を体内に宿してたという感じ。デカい方のジャアクキングが復活しても前作のように喋らなかったという伏線より、やっぱりそういうことなんじゃないかと。ここでも伏線一つ消化。

・ほのかの自由語りについて

 ここでの復活時に、

 「わたし達の心の中の宇宙は誰からも自由だわ」(ホワイト)

 というほのか語りが出るんですが、これは最近あまり描かれなかったんで忘れてる視聴者もいるかもしれないのだけれど、ほのかは(特にバトル時)最初のピーサード撃破時の語りから始まって、思考の押しつけを嫌うキャラとして描かれていました。バトル時ブラックに比べて観念的な言葉を言うのがホワイトには目立ったんですが、多分そのあたりのホワイトテーマの着地台詞。絶望を押しつけられるのはゴメン。どんな状況でも心に希望と勇気を抱くのは自由……と、ばっちり冒頭の「希望を捨てずに頑張ってれば」のおばあちゃんの台詞に合致する形で描かれました。ここで希望を捨てなかったからこそ、本当にイイ明日がエンディングで訪れたという話なのだと思います。

●ジャアクキング巨大化で再び最終ピンチに→クイーン登場で最終逆転

 「私の願いは光と闇のバランスです」(光のクイーン)

 闇の方に大きくバランスが崩れると混沌という最悪の状態になることが数話前に示されていたので、それを避けるためにバランスを取るのがクイーンの目的。二年越しの光−闇の物語は、相補エンドに落ち着きました。ただ相補エンドだったら、ラストシーンの少年も救済されていたというシーンは、少年の名前は「ひかる」よりも「闇太郎(←センス無いですが)」とかの方が良かったかな、その方が光と闇がバランスを取りながら身近に存在する風景という形で光−闇の物語の着地にマッチしたような気がします。今度は光の方にバランスが傾いちゃうんじゃ?というのはそれもマズいというエンドなんで。まあ、闇の属性だった少年とひかりが姉弟になれたという和解エンドなんだと思うと綺麗でイイんですが。

 最後の「後悔はしてない」と言いつつ涙を流してしまうひかりが良かった。ここでのひかりはやっぱりひかりでいたい気持ちが残ってる、なぎさとほのかもひかり個人を望んでるという部分が最後のハッピーエンドに繋がってます。

・何故ひかりはクイーンが復活してもひかり個人のままでいられてユートピアエンディングがむかえられたのか

 まあ、「奇跡が起こった」の一言で済ませてイイ番組なんですが、一応ルルンが何かしら謎の力を持ってるという伏線がずっとありました。「それにしてもポルンとルルンにあんな力があろうとは」という番人と長老の会話の部分と、クイーンの声が「未来へ導く光の王子」と「未来を紡ぐ光の王女」というポルンとルルンの肩書きを確認するシーン、そして「未来をつくるのはあなた達自身です」というクイーンの言葉。ゆえにハッピーエンドはポルンとルルンの力によるモノと考えるのが、敢えて理由づけを求めるなら妥当だと思います。ポルンとルルンの力とは未来を実現化する能力のようなモノだったと思われます。ゆえに、「未来をつくるのはあなた達自身」のあなた達たるひかりもなぎさ&ほのかも、エンディングの皆が一緒にいる未来を望んだ、それゆえの大ハッピーエンド。そんな最強能力がポルンとルルンに!という突っ込みはアリですが、希望を捨てずに今を頑張ってれば(これも繰り返されたプリキュアのテーマですが)未来はきっとイイ日という子ども視聴者向けポジティブメッセージです。おばあちゃんの「希望を捨てずに頑張ってれば、明日はきっとイイ日になりますよ」が重なって本当に綺麗だったと思います。頑張ったから、本当にイイ日は訪れました。

・ほのかのパリ行き暗示は

 「そう、私達、ずっと一緒」(ほのか)

 の台詞で全てを表現しているのだと思います。皆ずっと一緒エンドなんだということかと。

 ◇

 繰り返しますが、冒頭のリフレインの如く涙を流すほのかに、「皆一緒」で笑顔が戻ってエンディングというのが良かった。本当に頑張ったんだから、こんな優しいラストでいいじゃない。『ふたりはプリキュア』なぎさ&ほのか篇、本当に楽しませてもらいました。シンプルで清々しい楽しさを毎週届けてくれた番組でした。本当にありがとうと言いたい。制作陣の皆様お疲れ様でした。

◇次回より『ふたりはプリキュアスプラッシュスター』/第01話サブタイ「おっどろきの再会!ふたりは何者なの!?」

 予告でキュアブルームのバックに花のエフェクトが、キュアイーグレットのバックに翼のエフェクトが入ってるのを見て、ようやく美「墨」なぎさだからキュアブラック、「雪」城ほのかだからキュアホワイトというように、日向「咲」だからブルーム(bloom:花)、美「翔」舞だからイーグレット(egret:シラサギ)なのだと理解。次は花と鳥かぁ。

 ほのかのように、どっちかのキャラにこれは!とハマれるといいなと期待しております。引き続きホワホワベクトルで感想を書いていく予定なので、視聴続行予定の閲覧者の方、来週からもヨロシクお願い致します。

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