ヤバい、ビジュアル化された静嬢が超カッコいい。なんか、瞳がとろんとした感じで何考えてるのかよく分からない感じがカッコいい。無標の同年代よりも1レベル違った世界を見てる感じが良く出てますよ。これは、3rdシーズンの「チャオ ソレッラ!」も期待できます。
はしょってるけど、大事な部分は網羅って感じ。
もう、アレだ、全シーン最重要場面で気が抜けない。「ロサ・カニーナ」ってこんなに密度が濃い話だったのか。
全体としては、祐巳→祥子さまで「何かしてあげたいんだけど何もできない」というモヤモヤした感情、祐巳→志摩子さん、静さま、聖さまで、「何を考えてるか分からない」という感情……と、複数の軸が同時進行で進むややこしい話なんですが、1話でまとめたわりにはほどよくほぐれてまとまってた印象です。祐巳→祥子さまの感情を昇華する「包み込むのが姉、妹は支え」の蓉子さまの台詞なんかは刊行最新刊「仮面のアクトレス」でもリフレインして使われる、作中最重要台詞だし、この時点のアニメ版ではまだ明らかになってない志摩子さん伏線も入れなきゃだしと、超濃密です。
されどDVDパッケージも志摩子さんだしで、やっぱり一番は志摩子さんメインの話かな。
「マリア様がみてる」:イメージ先行で良く分からなかった祥子さま像がちょっとづつ見えてくる話。
「黄薔薇革命」:イメージ先行だった由乃像が見えてくる話。
「ロサ・カニーナ」:イメージ先行だった志摩子さんのことがちょっとだけ分かってくる話。
と、紅、黄、白と順番通りです。
今話冒頭では、静さまも何で立候補したのか分からないし、志摩子さんは何で立候補をためらってるのかよく分からないし、積極的に志摩子さんを応援しない聖さまのことも理解できないし……と、祐巳にとっては分からないことだらけなんですが、静さまに関してはラストの聖さまとのシーンで、志摩子さんに関しては、静さまに挑発されてめずらしく地を出して芯の通った所を見せるシーンで、そして聖さまに関しては、白薔薇物語屈指の名シーンの「今のお姉様の言葉は私にとって最大級の励ましなのよ」のシーンで、少しづつ祐巳にも分かった……と回収されるという(全部名場面だと思うんだけど、全部に祐巳が居合わせてたことに今回初めて気付きました。さすが主人公で視点キャラ)。基本的には祐巳が他者への理解を深めていくお話という、マリみての物語の骨格にマッチしたお話なのでした。
◇
アニメ版の静さまはカッコ良すぎることが分かったので、「ファーストデートトライアングル」、「いつしか年も」、「チャオ ソレッラ!」と楽しみにしておこう。
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