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 「それにこんな感じで自由を愛するニヒルな性格だから、誰に貰われても折り合いがつかなくて」(園生要)

 めちゃめちゃイイ話過ぎて感想が書きづらい。大げさに言えば、「生きる幸せとは何か」というお話。学園アリス、こんなお話まで持ってこようとは、すごい子です。


 アリスを使えば自分の寿命が削られることを自分で分かっているのに人の笑顔のために命が宿る人形を作り続ける要先輩と、今まで蜜柑を殴打するのが主要な役割だったベア(実は要先輩に作られていた)との絆を描くことを通しての、一種の幸福論。

 要先輩が命ある人形を作り続ける理由は、孤独だった子ども時代、初めてベアに命を吹き込んで友だちになってくれた時、本当に嬉しかったから。ベアからその幸せを与えられていた要先輩は十分にその尊さを知っているから、自分の寿命と引き替えにしても誰かの笑顔のために命ある人形を作り続ける。

 要先輩の人形によって補填された幸福を表してるのは、要先輩とベアの絆を目撃した蜜柑の、

 「愛しくて、そばにいてやりたくて、そんな誰かがいてくれれば、人は、思うんや、生まれてきて良かったって」

 の言葉です。この蜜柑の気づきのシーンに、蜜柑が言う所の「愛しくてそばにいてやりたいそんな誰か」に相当する蛍が蜜柑の側にはいると、蛍と蜜柑の手繋ぎカットが入るのと、今はそういう人がいなくて一人ベッドで苦しんでる棗の場面とが入るのが秀逸。

 ラストは要先輩が作った人形が、本当に贈られた人達(高等部のお姉様方)を幸せにしている風景が描かれて一つの幸福論が提示されます。

 生まれてきた者が誰しも持ってる「誰かに、愛しくて側にいてやりたい」と思われたいという飢餓感。それが満たされることが幸せではないのか?というお話。要先輩はベア(あと翼先輩や友人の存在によってもだろうね)によって満たされ、ベアは要先輩によって満たされ、蜜柑は蛍に、蛍は蜜柑によって満たされ、高等部のお姉様方も要先輩が作った人形によって満たされ始めてる、だけど棗だけはまだ満たされてない。棗に届け!蜜柑の「愛しくて側にいてやりたい」ビーム!って感じで、終盤の仕込みにもなってる回かなぁ。

 いいお話で考えさせられるお話でした。

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