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ココ、お主、正体は謎生物だけど、教師として、やるな!
主人公、夢原のぞみさん、数学の小テストで18点という衝撃の出だしからスタートの今回。なぎさも咲も、プリキュアの(より視点が多く置かれるという意味での)主人公は勉強に弱い娘ばかりでしたが、これはヒドイ。咲ちゃんがこれは結構イイ点数かも!と舞い上がってみたけど舞の点数を見て撃沈。満と薫にいたっては100点というエピソードがSplashStarにもありましたが、これは「結構イイ点数かも!」と思えるレベルではありません。5択のマークシートだったら、鉛筆転がしで決めても取れるレベルの点数です。
そんなのぞみに、可哀想な娘オーラを向ける仲間の面々。
「あは、18点」(水無月かれん)
「まあ、可愛い数字」(秋元こまち)
「難しいテストだったんですね……」(春日野うらら)
そんな面々に、勉強できない子の典型的な言い訳を見せるのぞみさん。
「勉強できなくたって、いいもーん」
「大体そんなの役に立つのかなぁー」
大好きのぞみさんのために中間テストの心配を打診するうららに、
「なんとかなるなる!」(夢原のぞみ)
と、林原めぐみさんの著作のような返答を返す我らが主人公。そこで生徒会長水無月先輩ブチ切れ。
「ならないでしょ!勉強しないと!」(水無月かれん)
ああ怖い。今作のテーマは「夢と現実」。第1シリーズ主題歌の、
「明日は明日の風吹く マジ意味わかんない(MaxHeart) 今しか出来ない宿題 ガンバらなくっちゃ!(MaxHeart)」
のフレーズは、「今しか出来ない宿題=将来よりも今、楽しめることを全力で」という優しい含意でしたが、今作ではまさに、リアルに今しかできない宿題をやらなくてはならないのです。
そんなこんなで果敢に現実に立ち向かうために皆でお勉強会。
「りんは、好きなスポーツに当てはめればいいのよ。この問題文はXは味方、Yは相手のチームで考えれば分かりやすいんじゃない?」(水無月かれん)
その理屈から行くとYを打倒しなくてはならなくなるんですが、ああ、ダメだ、水無月先輩、典型的な自分は出来るけど人に教えるスペックは高く無い人だ。
一方で問題の当事者ののぞみさんは、
「気球だ、あれに乗ってどっかへ行きたいなー」(夢原のぞみ)
と既に現実逃避気味。
ヤバイです。
「どこが分かんないのか分かんない」
と、勉強できない子の定型句まで口にしてしまっています。ブラウン管の前の親・教師視聴者、我が子や教え子を思い出してニガ笑い。
ついには、
「これは、プリキュアやってる場合じゃないわね」(水無月かれん)
「しばらく、プリキュア休んで勉強に集中した方がいいかも」(秋元こまち)
学業>>プリキュアのお仕事……という優先順位ジャッジメントまで下されてしまいます。前回、真の敵はナイトメアより生活費だった!的現実展開を見せたプリキュア5、今回も真の敵はナイトメアより学業だった!的現実を見せる展開で飛ばします。プリキュアを視聴しながらドリームな気分に浸ってる女児一同に対して、プリキュア視るより勉強しなさいと通告するという、番組的自己否定展開。挿入される現実要素を笑いながら観てる大人視聴者的にも、さすがにそろそろヤバイ、プリキュアの尊厳が、ドリームの尊厳が問われています。誰か、救い主が必要だ!
という所で、そのまま逃げ出してしまったのぞみを追う、我らが救世主ココにスポットという展開に。
ひと味違う男ナッツ曰く、「アイツはスゴイヤツなんだ」なココ。パルミエ王国では子供への勉強指導や、悩み相談で皆から尊敬されていたという不景気の時代にも何かと武器になる職歴を持っていることが明らかになりました。パルミエ王国でも子供は悩み、悩み解決業はニーズがあった模様。ピンキークリアクマンが無駄に商業仕様だったりと、パルミエ王国、わりと夢の国でもなんでもなく、現代日本的な経済問題も教育問題も抱えている国だったのかもしれない。
そんな背景で培われた教育業スキルで、我らがダメっ娘のぞみちゃんを立ち直らせることができるか!?という、わりと、金八先生なお話になってきた所でBパートへ。
「気球って言ったよね?あの乗り物は、どこまで行けるの?」(ココ)
カッコイイ。逃避の象徴だった気球が無限の未来の象徴に切り替わる構成も見事。
◇
Bパートのココの教育者としての「出来ない子フォロー」は主に以下↓
・興味があったり感動したりするものは自然と覚えられる。才能は関係ない。
・学校の勉強も、夢が見つかった時のための基礎としてやっておいて損は無い。
さすがです。伊達に職歴長いわけじゃありません。気球を例えに使って、分かりやすく伝えてる辺りも見事。なるほど!と世のお父さんお母さん、教育関係者がブラウン管の前でメモを取っている所で、事態はバトルパートへ。無限の未来の比喩で上昇を続けていた気球の上昇が止まって、それらのドリームを邪魔する存在としてのナイトメア社のアラクネアさん登場という流れも見事です。
しかし、査定が落ち込み気味のアラクネアさんは今回ちょっと本気ということで、さっそくドリームさんピンチに。
されど、
「のぞみ!」
のかけ声と共にりんさんが変身。ドリーム絶体絶命のピンチという所で障壁をブチ破ってルージュさんが登場。熱い!のぞみのナイトポジションのルージュさん。今日のルージュファイヤーはひと味違う。
はじけたいがゆえの立候補か、はたまた残りの二人の体重制限か、二番手お前かよ!という視聴者の突っ込みをよそにレモネードも登場。はじける私に前置きはいらないとばかりに、今日も初っぱなから多段道レモネードフラッシュを飛ばします。
最後は学校の成績は今イチでも、プリキュアに関してはコワイナー撃破率のレコードホルダーのドリームさんが無事コワイナーを撃破して、バトルパートお開きに。ああ、とにかくルージュさんがカッコいいバトルパートだった。
◇
締めはなんとか落第点を回避したのぞみさん。次は平均点取るぞ!けってーい!ということで。見事に出来ない子ステップアップストーリーは一条の光明がさして幕を閉じたのでした。わりと完璧主義者っぽいかれんさんが、漸進的な進歩を見こして今回は落第点回避で妥協してるあたりが面白かった。
以下、今週のピコポイント↓
●ココの台詞
地味には、ココの、
「でものぞみにとって一番大切なのはのぞみの未来だ。君の未来には無限の可能性がある。だから他にやりたいことがもし見つかったら、僕の夢よりも優先させていいんだよ」(ココ)
の台詞が、最終回クラスにまで関わる伏線とみました。魔女になるという最初の目的が最終話近辺で物語を通して得たそれよりも大事な目的で覆される『おジャ魔女どれみ』、クイーンを復活させるという最初の目的が最終話近辺で物語を通して得たそれよりも大事な存在のために覆される『ふたりはプリキュアMaxHeart』といった作品のテンプレートにのっとる形で、今回もパルミエ王国の復活という当初の目的は、最終的にはのぞみが物語を通して見つけた、その目的も包摂するもっと大事な「夢」によって上書きされるんじゃないでしょうか。
●現実を飲み込むこと
前回の「コンテンツだけで物は売れる」というドリームと紙一重の単なる現実を見てない「逃避」状態だったナッツが、物語を通して「営業も込みで商売」という現実を受け入れて開眼する様を描いた話同様、今回もある種の「逃避」から「勉強も大事」という現実をのぞみが受け入れるまでを描いたお話でした。ドリーム連呼しながら、むしろ、心地よいドリームに偽装された「逃避」を、「現実を踏まえた本当のドリーム」に解体して昇華していくお話を一つ作品全体として描いていくつもりなのかもしれないとちょっと思ったのでした。
●異種族恋愛はアリか?
頬を赤らめる絵はさすがに恋心関係のロマンス記号ということで、のぞみ→ココ感情はギャグベクトルだけじゃなくて、ちょっぴり恋心感情も入りながら物語が展開していくっぽい。いや、その理論だと、ココの話をする時に頬赤らめてたナッツもココとロマンス展開にならなきゃならなくなるけど。このブログの人気キーワードは「ココ×ナッツ」!
今回の放映で、「のぞりん」とかのキーワードも増えそうだなぁ(遠い目をしながら)。
◇
そして、次回「うららのステージを守れ!」も超楽しみ。我らがうららメイン回きました。ひたすら食べまくるという意味不明な予告からして超期待です。売れないアイドルナメんな!な話を目撃したい所。
▼最後にステキなプリキュア5イラストを描いてらっしゃるサイトさまを紹介
・「トラブルバスターズ×テイマーズさん」
GALLERYとか見てると時間を忘れてしまいますが、最近では日記のハナちゃんうららとか、なるほど!という感じ。シリーズファンとしては、4月4日の『ふたりはプリキュアナイショ』ネタなんかにもピクっときます。本当に出ないかなー。無駄に、ほのかとキリヤのロマンス仕様なパッケージがステキ(笑)
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すいませんが削除をお願いします。
追伸:今までのプリキュアは、友情などの「みんな」を全面に出してきましたが、「夢」という、「私」という要素にも力を入れるスタッフ様の半端じゃないやる気に感動しました。
今年のプリキュアはちょっと違う!