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 「でも怖かったり、不安だったりするんでしょう?」(夢原のぞみ)

 Yes!プリキュア5最終回「夢と希望のプリキュア5!」の感想です。
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 お互いの主張を絶叫しながら光線技(しかも最終回仕様のスペシャル技)をラスボスと撃ち合うというこれまでのプリキュア最終回のテンプレートを大幅に覆して、武装解除して対話によって決着をつけるという、なんというか玄人好みの最終回でした。

 作画も復活しなかったし、盛り上がりや圧倒的な完結感には欠ける気もしたんですが、変身を解いたのぞみが、

 「でも怖かったり、不安だったりするんでしょう?」(夢原のぞみ)

 ってデスパライア様に語りかけはじめる所から、どうしようもない何かを個人的に受信してしまって、胸がいっぱいになってしまった。作中では聖女的だったというか、ドリームを連呼して皆に夢と希望を灯し続けてきたのぞみですら、不安と恐怖を抱えながら生きている。そういうのは、人間誰でも同じで、だけど、なんとか仲間がいるから、人と人との繋がりがあるから、不安や恐怖に負けずになんとか生きている。そういう感覚、すごく分かる。

 「仲間がいるから、恐れをしりぞけ、希望を持てるのか?」(デスパライア様)

 不老不死になっても恐怖も不安も無くならなかったデスパライア様、結局の所、それは彼女が孤独だったから。のぞみと出会うまで人間世界を孤独に放浪していたココ、幼少時代に両親に置いて行かれたかれんさんの孤独、そんなかれんさんと重ねて描かれたミルクの孤独、要所要所で孤独な人間が描かれてきたのがプリキュア5で、それをすくい上げてきたのがのぞみという主人公。

 で、最終回、結局の所、実はデスパライア様も上記メンバーと同じく孤独を抱えていた存在だというのにのぞみが気付いた所で、過度の孤独病に冒されていて、

 「誰も私に近付くな!」

 と絶叫するデスパライア様に向かって、のぞみが武装解除して歩みより、あなたと話がしたいのと語りかけるという。近くに誰も対等の立場でお話できる人なんかいなかったデスパライア様の孤独がのぞみによって解かれたという所で、全ては決着。超必殺技もいらなかったし、主張を絶叫する必要もなかった。第1話からずっとのぞみがそうしてきたように(特に1話〜6話のプリキュアが揃うまでが顕著)、ラスボスの孤独までものぞみが無効化した所で、全て決着。

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 エンディングは、ココナッツミルクとのお別れと、のぞみの夢の告白というきれいさ。

 「ココ、私ね、将来の夢を見つけたの。私、学校の先生になりたい」(夢原のぞみ)

 夢が見つからなくて悩んでいた少女の夢探しから始まった物語という側面も、きれいに完結。人を輝かせる存在として描かれ続けたのぞみには、適職のような気がします>先生。

 49話分一緒に戦ってきたピンキーキャッチュを皆で一斉に蝶に戻して、その5つの光に導かれてココナッツミルク達が去っていくというエンディングはきれい。5つの光に守られているというパルミエ王国の設定の5つの光は、そのままピンキーキャッチュ(蝶)だったんだ。

 普通の女の子に戻った5人が、それぞれの夢のために活動しながら、でも大変な時は帰れる場所として5人のランチタイムのテーブルの風景が……という所でYes!プリキュア5完結。1年間夢中になって見てきた作品だった。本当にありがとうな感じ。そして、続くYes!プリキュア5GOGO!に想いを馳せます(^^;

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