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 「そんなことではダメよ」(ミルキィローズ)

 Yes!プリキュア5GoGo!第10話「出た!青いバラの力!」の感想です。
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 出来ない社員は地下の廃棄処分場で働かされるというナイトメア社もビックリの過酷なエターナル社の仕様に、ついにスコルプさんとブンビーさんが共同戦線を張ります。

 つーか、この展開が地味に熱かった。これまで、さんざん仲間パワーのプリキュアVS独力の敵幹部というのを対比構造で描いてきたのに、敵幹部側の「独力」という要素が今回崩れました。

 さらに、これまでの感想で物語冒頭のフローラさんの一方向コミュニケーションからはじまり、これまでの各話が、『プリキュア5GoGo!』は、一方向のコミュニケーションを双方向のコミュニケーションにするまでを描く……というお話の型を大部分の話で踏まえているという話を書いてきましたが、その流れからすると、今回のスコルプさんとブンビーさんの結託は二人のコミュニケーションが双方向化した部分だと思うんですよ。これまで一方向でブンビーさんがスコルプさんの名前を間違えるというジョークをかまして、エターナル側はコミュニケーションが一方向なんだなというのを描いてきたんですが、今回、ブンビーさんがやっていた名前を間違えるジョークをスコルプさんがキャッチして、ブンビーさんに同じように投げ返すという部分が描かれています。これは明らかに双方向コミュニケーションへの進展です。そして、それは作中的にいいことだというのを後押しするかのように、スコルプさんとブンビーさんが共闘するという展開。

 これは、前シリーズ以上に、敵サイド側にも一理ある感じになるのかも。

 そんなこんなで、何しろ今回は敵さん側にも一理ある、というかぶっちゃけ初の仲間パワーを生かしたコンビ攻撃を食らいますので、プリキュアさん達は圧倒的に苦戦します。この辺り苦戦の理由付けも完璧で、苦戦するプリキュアさん達に対するそんな自信なさ気な夢原さんは見たくないという視聴者の感情移入の誘導もばっちりだったんですが、そこから!そんな苦境を覆すように、ついに10話分引っ張った新戦闘ヒロインミルキィローズが、新学期戦線に満を持して登場ですよ。しかも、お約束の謎の6人目テイストを貫きつつ。

 肘を戦闘に使ったり、力技で投げ飛ばしたりと、そのパワーファイターっぷりにビックリですが、なまじ真っ当な理由で苦戦してただけに、その鬼っぷりが爽快です。たぶん、独力のスコルプさん達が共闘しただけでこんなに強くなった→だけどそれを上回るミルキィ単独で圧倒→こんな強いミルキィが本当にプリキュアさん達と共闘したらとんでもないことに!って感じの引っ張り方なんだと思います。

 そして、

 「大切なものほど失いやすいのよ。本当に大切に思うのなら、自分でしっかり守らないとダメよ」(ミルキィローズ)

 の、第1話のシロップの台詞を彷彿とさせる台詞で締めて立ち去り。

 か、カッコイイ。次週いよいよ変身です。どんな変身バンクが見られるのか。今回もココナッツを抱えた所で顔を一瞬ほころばせてたけど、中の人はミルクなのか。楽しみ過ぎてしょうがない。

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