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 「言いたいことがあるなら口で言いなさいよ!」(蘭)

 『テレパシー少女蘭』第01話「蘭、テレパシー!〜ねらわれた街〜」のネタバレ感想です。
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 テレパスものとか、一周回って新鮮です。

 筒井康隆の『家族八景』の如く、心読み能力がメインなのかと思いきや、ラストでは念動力まで発動してのサイキックバトルに発展したのが面白かった。これは、普通にラスボスとバトルしたりできる路線にも持っていける作品です。

 テレパスの苦悩。異能者ゆえに家族と社会から排斥された翠と、異能に目覚めつつも周囲に理解者(留衣)がいる蘭という構図からスタート。性格がねじ曲がってる植田佳奈さん(翠)がいい感じです。速攻で留衣を狙いに行く所とかえげつない。

 「言いたいことがあるなら口で言いなさいよ!」(蘭)

 は深い。翠はテレパスで人間が心の中でいかに醜いことを考えてるのかを知っている。表面的に口に出す言葉なんて綺麗事もいいところだと知っているから口を閉ざして念で会話してきてるんですが、蘭はそれでもあえて口に出して喋れと言うという。ラストのビンタも、明らかに暴力をふるった!とかのネガティブ表現じゃなくて、異能ゆえに誰にも触れて貰えず一人になった翠に蘭が触れてくれたっていうポジティブ描写。良いガールミーツガールものです。っていうか公式サイトのトップとか既に手繋ぎしてるし!

 留衣はなんか怪しいな。ラスボスかもしれない

 蘭が犬に舐められているのを見て赤面してる辺りが怪しい。成績トップって設定らしいんだけど、変に頭がいいからマニアックだよ。

 真面目には、エンディングは、曲の「ポラリスの涙」に合わせて走っているのはたぶん留衣くんで、歌詞の内容は明らかに大事な人を失った後悔の詩。で、必死に何かを求めるように走る留衣という絵に、ラストに蘭らしき影と合流してフィナーレ。

 ストレートに解釈して、留衣くんは一度蘭を失うんだろうか。彼女の方が進化系ゆえに、それを失ってしまう普通の少年という構図は切ない。まあ、広告の打ち方から見ても、蘭、翠、留衣の三主人公のお話なんじゃないかと思いましたけど。

 だいぶ面白かったですー。

テレパシー少女「蘭」 1 ねらわれた街 前編 (1) (シリウスコミックス)

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