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 「蘭は蘭だって言ってくれる人がいるもん!」(蘭)

 『テレパシー少女蘭』第02話「蘭、走る!〜ねらわれた街〜」のネタバレ感想です。
 ◇

 引き続き異能者ゆえに排斥された翠と、異能に目ざめつつも留衣という理解者がいる蘭という構図で進行中です。

 あと、気をつかって描いているのに、「子どもからのサインを見逃すな」という大人向けのメッセージがあるように思う。

 先生との個別面談の時に蘭の様子に何かを思う先生の所とか、美術室までやってきて去っていってしまう蘭に何かを気付く留衣とか、蘭の様子がちょっとおかしいのに気付いていて励まそうとしてくれてるお兄ちゃんとか。蘭が深刻な悩みに関してちょっとずつサインを発しているのに、蘭の周りの人はかなりしっかりと気付いてくれてるのね。

 この辺り、蘭の周りはよくできた大人で固まっていてかなり磐石なんですが、一方で翠の方にそういう基盤がなくて危ういのね。というか、翠が蘭に表面上は好戦的にだけど積極的にアプローチしてるのは、これも翠からのサインなんですよ。排斥されて辛い目にあってきたから、同じ異能者の蘭なら友達になれるんじゃないか?的な。

 で、翠の周りにはこれまでそういった翠の辛さのサインをキャッチしてくれる大人がいなかったんだけど、今回、

 「バカじゃない!これからどんな辛い目にあうかも知らないで!」(翠)

 の所で、蘭が翠のそのサインにちょっと気付いてくれるのね(その後、自室で何であんなことを言ったのだろうと翠のことを考えている)。

 こう、歪んだ形でしかSOSを発信できない今の子どもに、大人や友達が気付いてあげるっていう、そういう話なんじゃないかと。

●メモ
・留衣はたぶんこれまた王道のキャンセルの能力者。
・「蘭は蘭だ」。異能者と普通の人間の理解の物語における、ガンダムSEEDの「あなたが優しいのはあなただからでしょう?」相当の台詞。異能者かそうじゃないかだけを見られた翠に対して、蘭には蘭個人を見てくれる留衣が最初からいるという構図。
・黒マント仮面はいかにもなダサカッコいい悪役でなんか見ていて燃えました。

テレパシー少女「蘭」 1 ねらわれた街 前編 (1) (シリウスコミックス)

→前回:第01話「蘭、テレパシー!〜ねらわれた街〜」の感想へ
→次回:第03話「蘭、跳ぶ!〜ねらわれた街〜」の感想へ
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