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引き続き、なのは第二期『魔法少女リリカルなのはA’s』全13話をDVDで視聴したりなんぞしておりましたので、簡単にネタバレで感想をば。
これも泣けて萌えて燃えた。
第一期と同じで、アイデンティティが仮初めの存在が、本物のアイデンティティを授与されるまでの物語っていうのがたぶんテーマとしてあって、第一期のフェイト、A’sの守護騎士達、そして夜天の書(リインフォース)が重ねられて描かれています。
第一期っていうのが、
「本当の自分を始めるために、今までの自分を終わらせよう」(フェイト・テスタロッサ)
って感じで、仮初めの存在だったフェイトがなのはのおかげで本物のアイデンティティを手に入れるまでを描いた物語だったんだけど、A’sでは、同じような存在として、闇の書のプログラムにしか過ぎないっていう守護騎士達(シグナム、ヴィータ、シャマル、ザフィーラ)と、八神はやてとの交流が軸でずっとお話が進んでいくのね。
第一期で対立しながらもずっと正面から自分と関わってくれたなのはのおかげでフェイトが立ち直ったように、A’sでは守護騎士達を人間として扱い続けたはやてちゃんっていうのをずっと描き続けたのが、最後に爆発するという。
そして、守護騎士達の他にもう一人仮初めの存在がいて、それが他ならぬ最初は諸悪の根元的な扱いだった闇の書改め夜天の書だったりして、もう、はやてちゃんは天使で、そんな仮初めの存在だった夜天の書にまで、
「名前をあげる」(八神はやて)
って言って、リインフォースっていう名前をあげて、最後には一人の「個」としてアイデンティファイしてあげちゃうのね。
はやてちゃんがどうしてそういうことができるかって言ったら、それはもう一人の寂しさを知っているからであって(ちなみに第一期も、なのはも小さい頃に一人の寂しさを経験していたからこそ、フェイトの孤独にエンパシーを感じたという構図になってる)、一人では寂しいって知ってるからこそ、はやてが守護騎士達やリインフォースを大事な他者としてアイデンティファイしていくというクライマックスは圧巻だった。
しかも反則技として、クライマックスはそんな守護騎士達&リインフォースのアイデンティファイと、フェイトのアイデンティファイリターンと、平行描写で進むのね。
アリシアの写身だったというアイデンティティロストがトラウマなはずのフェイトが、夜天の書が見せている夢の世界でお母さんとアリシアと自分が幸せに暮らしている世界に入っていって、現実を忘れてこのままここで暮らせたら幸せなのに……
というのと、
夜天の書がはやてに、夢の中で守護騎士達と静かに暮らせばいいじゃない、それで幸せじゃないと提言するのが平行で進んでいくんだけど、だけどはやての、
「そやけど、それはただの夢や」(八神はやて)
で一閃されて、そういった虚構の幸せは打ち破られて、フェイトも夢の世界から、本当の自分をアイデンティファイしてくれるなのはがいる現実世界に戻ってくるし、はやても現実世界で戦うことを決意するのね。
そこでフェイトがもう写身じゃなくて(なのはLOVEという(笑))アイデンティティを持ったフェイトなんだ!という描写と、夜天の書がリインフォースっていう名前(アイデンティティの標)をはやてから貰うシーンがシンクロして描かれて、この辺りでもう泣きながら見ていた。
そしてそこから、フェイト復活。守護騎士達復活。八神はやて復活。リインフォースはやてのデバイス化。はやて、作中初の変身と、畳みかけるように繋がるクライマックスが熱かった。特に守護騎士達が四方陣のフォーメーションを取りながら復活→マスターのはやてがついに魔導師として中心に登場→リインフォースを使って変身……までの流れが熱すぎ。
そこからついに実現する、なのは、フェイト、はやてのヒロインズの共闘、と……どんな燃えアニメだ!という展開でした。一人一人名乗りを上げて必殺技をラスボスに打ち込んでいくんですよ。今時、ジャンプバトル漫画でもこんなストレートなファイナルバトルやらないよ!
A’sはとにかくはやてちゃんだった。守護騎士達の復活も、夜天の書がリインフォースとしてアイデンティティを持てたのも、ほとんどはやてちゃんの愛だけで成し遂げてるもんな。第一期ではずっと呼びかけていたなのはさんの存在こそが最後にフェイトを救ったけど、A’sではなのはさん、所々でフェイトとイチャイチャしてたのと、要所要所で魔道砲を撃ち放っていたくらいで(笑)、特に「はやてと守護騎士達と夜天の書の救済」という物語のコアに影響してないという。とにかくはやてちゃんが頑張って成し遂げてしまった。はやてちゃんスゲー。
エピローグは中学生なのは、フェイト、はやて……で、続いていく未来を予感させるエンディング。第一期と同じく完結感に溢れていて、これで完璧な気がするんだけど、さらに第三期に続くんだもんなー。そして、既にStrikerSもレンタルで借りてきてしまっているという、なのは病にかかっている僕なのでした。
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