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 「どうかしら」(月影ゆり)

 ハートキャッチプリキュア!第10話「最大のピンチ!ダークプリキュアが現れました!」の感想です。
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 今回の見所ベスト5。

第5位:ダークプリキュア出陣

 幹部級を越えるエース級という反則ユニット、ダークプリキュアさんがいよいよ出陣。眼力だけでサソリーナさんを黙らせている辺りに圧倒的な実力差を感じさせます。あの眼は何か謎パワーを秘めてる設定なんだろうか。花崎さん達の必殺技アイデアもめちゃめちゃ中学生が考えたっぽいけど、ダークプリキュアさんも結構中学生が考えましたっぽい。

 あとそういう技設定の他に、印象的に右目を瞑って喋ってる時と、開いて喋ってる時にそれぞれ象徴演出が効いてそう。ダークプリキュアさんの右目は、花咲さんの眼鏡、月影さんの眼鏡と同様、何かしら作中のテーマに関する比喩的な意味合いがありそう。

 プリキュアの名を最悪のものにしてやろう。

 ちょっと劇外も意識されるメタっぽい台詞。

 オールスターズとか、「プリキュア」の名称、イメージも普及してきたので、それを逆手に取ってネガティブキャンペーンも張れます、みたいな。有名になる、ブランドになるって、大変だよな……。

第4位:目的がない

 後述の月影ゆりさんの態度より、「お前達には目的がない、だから勝てない」というダークプリキュアさんの糾弾には一理あるように描かれています。

 何とか奮起する花咲さんと来海の会話が入るけれど、後述の「真の友情」と同じく、現時点の二人は月影さん、ダークプリキュアさんクラスからすると、まだ「そうかしら」レベルっぽい。

 これは素晴らしい。今作のテーマの一つと広報されているいわゆる「世界で一つだけの花」は、裏返すと目的も持たなくていい、そのままでいい、努力もしなくていい、みたいな安きに流れる考え方と結びつきやすいんですが、それでは勝てない相手がいる。「ありのままのあなたでいい」「競争する必要はない」は一面で真理だけど、ではそのありのままのあなたを踏みにじろうとする存在が現れた時にどう戦うのか、という問題は常について回ります。

 プリキュアシリーズはお花ふわふわ感で終わらず、厳しい現実がついて回るのにも慣れてきた昨今。伊達に絶望と戦うために現実を取り入れていた夢原さん達の後々シリーズじゃない。プリキュア業は過酷です。

第3位:攻防

 シプレとコフレが人質に→花咲・来海、生身でチャージを慣行→案の定ピンチに→コッペ様人間体(仮)によってシプレコフレ解放→でも二人ごとき物量で押せば良い→物量で来るなら、物量ごと消し去れる爆発技を使えばいい→しかし、"物量に勝てる個人"が成り立った瞬間、それを越える力ある個人(ダークプリキュア)の前には「ふたり」という物量も無意味。

 という二転三転、何転もする熱い攻防だった。結局、チェック・メイトされたのは花崎さんの方。

 変身解除も絵的に印象的でした。ここしばらく花咲さんは「変わる・変わらない」のテーマでは、変わらなくてもいい、ありのままでいい側を援護するような言葉が目立ったんですが、変わらないままでは、圧倒的に勝てない、という状態。

第2位:真の友情(仮)敗れる

 プリキュアフローラルパワーフォルテッシモも第10話にして敢えなく撃沈。

 今話の花言葉であった「真の友情」に関して、花咲さんと来海さんの語った真の友情を月影さんが「そうかしら」とぶった斬ってたので、まだ花咲さんと来海は本当の「真の友情」には達していないらしい。それゆえに、「能力で劣っても"ふたり"なら勝てる」というプリキュア文法がまだ成立しない模様。

第1位:月影ゆり

 カッコいい。この人が出てくるといきなりセカイ系作品になります。

 たぶんムーンライトさんなんだと思うんですが、この人が「真の友情」を語ったこと、ラストの半分に欠けたペンダントの描写、そしてどうも月光キュアだけじゃなくて太陽キュアもいるっぽい伏線(第1話の古文の朗読の中に、花、海、月、太陽が出てくる)、そして月と太陽はこれまた"補い合うふたり"という「ふたりはプリキュア」モチーフにぴったりなことから、これ月光キュアさんにも、真の友情で結ばれた太陽キュアさんというパートナーがいたってことっぽいよな。で、第1話冒頭ではその人がいなかったので、敗北を喫したという。

 その人がダークプリキュアさんなのか、あるいは別のキャラなのか分からないけれど、花咲さん&来海のペアと、月光キュアさん&太陽キュア(仮)さんペアとのふたりのペアの間で、"真の友情"を取り戻して「ふたりはプリキュア」文法を回復できるか? というのが一つの見所になってきたと思います。

 なぎほの、咲舞がもうプリキュアレジェンドだから、この最新作は、まずはそれらの先輩達が持っていたパワー、無印でキリヤが「とてつもない力」と評したパワーをまずは取り戻さないといけないのだと思う。

 ◇◇◇

・そんなこんなで新たなる脅威の前にもう変わりたくないとも言ってられないので、次回、花咲さん修行を開始する模様。カンフーか。この娘は桃園さんの影響を受けすぎだと思うんだ。劇場版フレッシュの桃園カンフーは何を訴求したかったのかよく分からなかったんですが、意外なことに再雇用。出るか、桃園崩拳を受け継いだ、花咲崩拳!
 サブタイもやる気なく、ダークプリキュアさんに対抗できる日は遠そうです。

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→前回:第09話「スカウトされたお父さん! お花屋さんをやめちゃいます!?」感想へ
次回第11話「アチョー!!カンフーでパワーアップします!!」の感想へ
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