ハートキャッチプリキュア!第47話の感想補遺です。
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・「親の独占権をかけて対立してしまう」というダークさんとゆりさんの構図は、第43話の第二子ができることで、自分は親に見て貰えなくなるんじゃないかとデザトリアン化した少女と同じ。
・あの時はかすみちゃんは第二子の存在で自分の分が減ることが受け入れがたかったけど、同じく第二子が生まれてくる花咲さんは物語を通して成長しているので、第二子が受け入れられる……という構図でした。
・物語冒頭の来海さんの姉への嫉妬も、「モデルとしての母の二世」という立場が、もも姉に独占されてしまう……という所にある程度心情的原因があったのかもしれない。しかし、来海さんは成長して自分の道を選んだ。
・逆に物語冒頭のいつきさんは、「明堂院流の跡取り」という立場が、兄が入れないなら、僕が入らなきゃと少しいびつに頑張っていた。しかし、成長したいつきさんは、代替不可能な自分の本質を受け入れ、自分と兄の共生をはかった。
・いずれも、「親の何かという限られた枠をゼロサムゲームとして争うしかなかったのか? という課題を、『変わる』ことによって解決していく話」
・そして、ダークさんとゆりさんの場合、既に成長している、変わっているのは、ゆりさんの方。
・こんな物語的背景がある中、ついに姉になる花咲さんが最後の舞台に立つというラスト2話。花咲さんが肯定され得るなら、この問題に関して上述の全員の救済になる……という作りになっています。
・熱い作品です。

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