神百合漫画でした。
 ◇◇◇

 幼馴染みで仲良しの二人(女子女子)が全寮制の女学園に入学して……みたいなお話。

 『マリア様がみてる』完結以降の百合作品は、どことなく消耗品になってるな感を感じてる部分があったんですが(ブームにもなって、そろそろBLコーナーとかを追随してGLコーナーとかあるのも普通になってくる勢い)、この作品は何やらパンチが効いていました。『マリア様がみてる』は百合作品と言うよりは文芸ですが(たぶん緒雪先生の中に凄まじい文芸のコンテクストがある)、この作品はなんだろう。『なかよし』掲載だけあって、背後にあるのは少女漫画のコンテクスト、でも少女漫画だけど方向性は明らかに百合みたいな、謎のパンチ感。

 いずれにせよ、こういうのが読みたかった! と久々に悶えてゴロゴロしたので(えー)、そこはかとなくお勧めしておきます。

 あと、作者さんが「ヒットを祈願してバンジージャンプしてきた話」を延々と書いてるおまけページが面白かったです。バンジー時の心境を切々と語っておられる。

 残念ながらヒットまではいかなかった感じですが(『なかよし』本誌では連載終了済み)、バンジージャンプの勢いは本編に溢れていると思いました。

 網掛けやトーンワークが異常に綺麗(アシさんなんかの仕事の可能性もありますが)、これが少女漫画か! と久々に堪能したのでした。これは2巻発売も楽しみです。

→紙の本版

野ばらの森の乙女たち(1) (講談社コミックスなかよし)
野ばらの森の乙女たち(1) (講談社コミックスなかよし)

→Kindle電子書籍版

野ばらの森の乙女たち(1)
白沢まりも
講談社
2014-05-16


野ばらの森の乙女たち(2)
白沢まりも
講談社
2014-05-16