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 「そう、いつもと同じじゃない?」(北条響)

 スイートプリキュア♪第15話「メロメロー!奏のラッキースプーンニャ♪」の感想です。
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 今回の見所ベスト2。

第2位:奏さんの肉きゅう部屋

 響さんの「電話しながらダンベルで筋トレしてる」も何かおかしいですが、奏さんの「自部屋に肉きゅうの拡大写真が貼ってある」もだいぶおかしいと思いました。仮に友人として部屋に招かれた場合、響さんのダンベルは、お、おおう、鍛えてるんだ、くらいですが、奏さんの肉きゅう拡大写真はちょっと動揺して言葉が出てこないレベルです。

 先週から引き続き、王子先輩に関する乙女妄想がパワーアップしているのも面白い。多段道妄想。この妄想力は歴代トップレベルではないでしょうか。夢、とか変わっていきたい自分とかじゃなくて、本当妄想って感じ……奏さん、あなどれない……。

 真面目には、次節で書きますがセイレーンさんとの対照要因的なポジションも見えてきました。そもそもセイレーンさんと響さんが独りぼっち感で同ポジションだと思うんですが、その点、奏さんは色々と持っています。今回は家族に問題がある独りぼっち感漂う響さんに対する、両親がラブラブで一緒に暮らしていて弟までいる奏さん……のお話と同系統。独りぼっちのセイレーンさんに対して、奏さんは親友も仲間も家族も持っている。今回の象徴は幸運と幸せですが、奏さんは今は幸運で幸せなサイドの人。セイレーンさんは、今は不運と不幸の側にいる人。


第1位:王子先輩とセイレーンさん

 しきりに「みんな」不幸になればイイということを言うセイレーンさん。メイジャーとマイナーは日本語で使われている、「多数と少数」にも主題上かかっているんだと思いました。

 今回は、奏さんを中心に王子隊にファン生徒と、多数側、みんなが幸せなことを追求している中で、少数側、セイレーンさんが独り不幸を追求しているお話でした。そして、そんな状況でも王子先輩はセイレーンさんを助けたというお話でもある。

 明るい音楽と悲しい音楽、優劣は難しいですが、多数少数的な話になれば、明るい音楽の方が多数側、メジャー側というイメージはあります。だけど、そういうのからあぶれてしまう人が必ずいるのも世の中で、今作の場合はその代表がセイレーンさん。

 今回の話はだいぶ良かったなー。王子先輩の恋愛要素として対照されつつ、みんなにお菓子を分け与えることを選ぶ奏さんに、独りみんなが悲しくなればいいというセイレーンさんも対照されていました。不運、幸運なんて要素もそれぞれセイレーンさんと奏さんに割り振られていたと思います。その上で選択が王子先輩に委ねられる感じだったんですが、今回では王子さんはみんなが待ってる中(王子先輩はそのことを知らないですが、例え知っててもセイレーンさんを助けたと思う)独りのセイレーンさんを助け、お菓子に関してはみんなが笑顔になるのが嬉しいということも言う、と、どっちが正しいというようなことはまだ描かず。ラッキースプーン推しはある種うさんくさいレベルなんですが(笑)、そういうメジャーに幸せいっぱいな所にのっかれなかった不運で独りなセイレーンさんが悪いのかと言えば、そうではないだろうという辺りが見えてきます。このバランス感覚は心地よいです。

 もう、通常の主人公格の他に、作品の主題を色濃く担った裏主人公的なヒロインがいるのが最近のプリキュアシリーズの定番でしたが(フレッシュはせつなさん、ハートキャッチはゆりさん)、今作ではそれはセイレーンさんなんだろうな、と確信した回だったのでした。

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