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 「迷い悩んだ時は、お前さんの心のビートに従うとイイ」(音吉さん)

 スイートプリキュア♪第22話「ララー♪魂の調べ、その名はキュアビートニャ!!」の感想です。
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 今回の見所ベスト5。

第5位:「食」

 「何をするにしても、お腹空いてちゃ力出ないでしょ」(北条響)

 前回決戦の前に黙々とカップケーキを食したハミィに続き、「カップケーキ=必要な糖分」発言。奏さんのカップケーキは、キラキラ女児世界のスイーツ要素と言うよりは、何かを成し遂げるためのエネルギー源扱いになって来てるのが熱いです。

 というか、「カップケーキを食す」は結構お話上重要な意味合いがあるシーンみたい。そう言えば、お話全体の全てをギュウギュウに詰め込む第1話も、「響が奏のスイーツを食べる」シーン(盗み食いの所)から始まったのでした。


第4位:自分の音

 セイレーンさん、変身能力を失う……は上手い。

 前回書いたけど、第二話の三本目の桜とかと同じく、「認識する側で見え方なんて違うでしょ」要素がセイレーンさんの変身能力の意味だと思ってるんですが、その事実に甘えて「どんな姿でもイイ」になってしまうと、当然そこには「本当の自分の姿は?」というアイデンティティの問題が生じてきてしまうことになる。

 マイナーランドにもメイジャーランドにも所属できなくなって、ただでさえアイデンティティが揺らいでいる所に、変身能力まで失って、自ずと本当の自分自身と向き合わないといけない、の図。

 マイナーとメイジャーのカテゴリ二項対立の崩し方をどう描くのかと思ってたんですが、「個人に立ち返ること」で描き始めるというのは王道ながらしっくりと来ます。「●●ランドの歌姫」みたいなカテゴリではなく、「ただの黒川エレン」になった時、自ずとメイジャーとマイナーのカテゴリ的な対立は意味を失っていく。

 そんな所属が無くなり、誰にも変身できなくなったからこそ揺れているエレンさんに、音吉さんが良いことを言ってくれる。訳分からなくなったら、とりあえず自分の心のビートを聴け、と。メイジャーでもマイナーでもなく、もうさくらにもなれない、他の騙すための様々な姿にもなれない、ネコの姿にもなれない。けれど、それでも「今、ここ」で「私」の鼓動、心臓の音、心の音は鳴っている。


第3位:世界の音

 葉っぱの音をはじめ、自然の音に印象的に焦点があたった今回ですが、これは第17話で響のお母さんが言っていた、響さんの名前の由来、「世界は音に満ちていて響き合っている」と意味合いが近い。街の音、自然の音といったように世界は音に満ちていて、その中に人間である「私」の音がある。エレンさんの私の音、鼓動である所の心臓の音、自分の音があり、それは世界の音の中の一つで響き合っているというような話。


第2位:キュアビート

 音吉さんが言う所の、「自分の心のビートに従う」。マイナーでもメイジャーでもないし、何にも変身できなくなったし、結構不幸をばらまいたりしちゃったことに関して決着もつけられてないんだけど、エレンさんが従った自分のビートは、「ハミィは守る」。とりあえず、それは譲れない。

 変身と共にいきなり初登場のドラムを効かせたロックなBGMに切り替わったのが燃えました。どっちかというとクラシックな世界観だったんだけど、彼女は現れてしまった。キュアビートの登場と共に、この作品も次のステージに入った感が伝わってきたのでした。


第1位:ラブギターロッド

 はいはい、ギター武器ね、でも事前広報で知ってるよ、ロッド形態になるんでしょ、はいはい、ROCKだね、ROCK……と思っていた所で、射撃武器として使用されて度肝を抜かれました。聞こえてはいけない、「カチャリ」という狙い撃つ音が明らかにしている。

 また、これはつまり、「LOCK ON」のロックでもあったということで、完全に作品の主題も絡めて狙い撃ってるのも熱い。

 「三本目の桜」も、認識する側で二つあった。一つの音が、解釈でメイジャーとマイナー二つに分かれる。それらと同じく、「ロック」という一つの言葉(専門用語ではシニフィアン)が、捉える側の要因で「ROCK」と「LOCK」の二つの意味(専門用語ではシニフィエ)に分かれる。そして、その両者に優劣とか善悪とかあるのか? というような話。

 ビートなんだから「ROCK」に決まってるという視聴者の思い込みこそが、響さんと奏さんの不和の原因である、「三本目の桜ならあれしかない」という思い込みであったり、「マイナーや悲しい音楽の方が悪なんでしょ」という思い込みでもある。主題を絡めながら視聴者を全力で騙しに来るスイートプリキュア♪、映画の予告も相成って、いよいよアフロディテ様の本当の「意味」が気になってきました。この流れでいくとアフロディテ様も何らかの二重存在としか思えない。

 主題とかそっち方面でもアクション方面でも燃え回でした。例年、夏の新プリキュア変身回のテンションは凄いな。

→毎年夏の例のムック

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→新主題歌スタンバイ

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→次回:『映画プリキュアオールスターズDX3未来にとどけ!世界をつなぐ☆虹色の花』の感想 へ
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