「こうやって見守っていても仕方ないニャ」(ハミィ)

 スイートプリキュア♪第36話「キララーン!心に届け、ミューズの想いニャ!」の感想です。
 ◇

 今回の見所ベスト1。

第1位:真逆の思想、繰り返しながら少しずつ進んでいくテーマ

 ハートキャッチと真逆の思想で展開されていくのが面白くて熱い。花咲さんだったら、それは家族の問題だから私達は立ち入れない、と例えばラーメン屋の少年の家族問題に敢えて深く立ち入ろうとしない描写があって、それは劇場版から最終局面まで一貫されてたんだけど、響さん達は「見守っていてもしょうがない」と、どんどんミューズ家の家族問題に関わっていくのね。

 「私の気持ちなんて分からない」というアコに対しても、花咲さんが「分からなくてもちょっとだけ手助けはできる。でも、それ以上深くは関われないんです」だったのに対して、響さん達は「今は分からないけど、心をもっと知りたい」と真正面から向き合う方針。こんなにも真逆のカラーを出していくものなのか。

 「心をもっと知りたい」からこそ、結局相手を知るために伝え伝えられるコミュニケーションの問題になっていくので、そういった言葉(音)で伝え合うのを妨害するノイズが最後の敵の属性というのもしっくりきます。まさかのファルセットさん第三勢力だった展開で、今までのマイナートリオのコメディパートも、ディスコミュニケーションの中での出来事だったというのが熱い。

 これ、『GoGo!』すら越えた所で決着させる気なんじゃないだろうか。『GoGo!』は結局ディスコミュニケーションは乗り越えられなかったという物語で、例えばラストの館長とアナコンディさんのシーンでは、絶望的にアナコンディさんの心は館長に伝わっていない。最後には、ディスコミュニケーションのままこちらを侵略してくる館長は討伐するしかなかった。シューティングスター食らわせるしかなかった。

 そういうのを、シリーズ集大成の組曲として、「心をもっと知りたい」と一番過酷な正攻法で向かい合えばディスコミュニケーションの解消もあり得るのかもしれない、と決着させる気なら、それは単体作品のみならず、プリキュアシリーズ全体の組曲として熱い着地だと思うのでした。(スイートの最終合体技が夢原さんのシューティングスターと同じポーズなのも、何かしらの本歌取り的な表現だと思うのだった。)

→オールスターズ新作ダンス映像

プリキュアオールスターズDX the DANCE LIVE(ハート)  〜ミラクルダンスステージへようこそ〜 【Blu-ray】
プリキュアオールスターズDX the DANCE LIVE(ハート) 〜ミラクルダンスステージへようこそ〜 【Blu-ray】

プリキュアオールスターズDX the DANCE LIVE(ハート)  〜ミラクルダンスステージへようこそ〜 【DVD】
プリキュアオールスターズDX the DANCE LIVE(ハート) 〜ミラクルダンスステージへようこそ〜 【DVD】

→前回:スイートプリキュア♪第35話「ジャキーン!遂にミューズが仮面をとったニャ!」感想へ
次回スイートプリキュア♪第37話「ワクワク!ハロウィンでみんな変身ニャ!」の感想へ
スイートプリキュア♪感想の目次へ