・なまじやよいさんが頑張ってくれただけに、緑川さんは証明しなくてはならない。「切れない繋がりや絆」が最後には勝つんだと。私たちはバラバラになんかならないんだ、と。だから、勝ち負けにはこだわらないと言っていたのに、必死に走る。そもそもそうやって上昇志向と競争が結びついた駆動力に突き動かされてみんなバラバラになっていくのが常なんだけど、そうは言っても何もしなければバッドエンド(家族も仲間もバラバラになる)は確定なわけで、今はそれにすがるしかない。そういう、表面的な言動と行動の矛盾が、理想と現実はえてして矛盾するというやるせなさにまで写像されてる最後の疾走シーンなのだった。
・結果は、だけど緑川さん敗北。「切れない繋がりや絆」は勝ち負けの世界で証明できなかった。みんなで号泣というラスト。ノリがよい爽快感とかとは別種の、奥行きがある一話でした。
・そして、続くやよいさん回第19話が、おそらく第18話の一つのアンサーになっている。緑川さんが抱えている「家族がやがてバラバラになる不安」的に言えば、黄瀬家のエピソードはそもそも家族がバラバラになってしまった表面的なバッドエンド後の日常として描かれている。上昇志向と競争の果てかは分からないけれど、死別なので、バラバラになってしまった程度はもう覆せない。そこだけみると、緑川さんの願いはさらに儚いものに思える。
・なのだけど、死別でバラバラになった家族にも、父と娘を繋ぐパスはあった。「切れないもの」はあった、というエピソードだった。それがピースが専用バンクの前に語る「伝導される愛」。緑川さんの個別テーマの解答が、婉曲的に20話を待たずして描かれたと思う。
・しかし第19話はすごかった。これ以降の話数でも新バンクでいくのかまだ分からないけれど、やよいさんのセルフイメージが「私には何もない。結果も出せない」から「だけど父さんからもらった愛だけはある」に変わったから、成長を表現して少し意志を感じさせる表情のバンクに変わったのだとしたら熱い。絵のコンテストで勝てず、計算は遅く、努力はするけどリレーでも抜かれる……などなどとタメが長かったので、「愛を優しさで伝導する」という最弱だけど最強みたいな展開は熱かった。戦闘思想的には、歴代では桃園さんのラビングトゥルーハートに一番近い。武装、愛のみ。カッコいい。
・現実的に愛だけではいかんともしがたいことが多いけど、それを補うためにチームがある、が十全に描写されていたので、この話数での破壊力が高かった。計算は、努力はしますが、勝負どころでは青木さんお願いします、みたいな前提の上でのラブパワー。

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→次回:スマイルプリキュア!第20話「透明人間?みゆきとあかねがミエナクナ〜ル!?」の感想へ
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