「同じだ、私も」(剣崎真琴)

 ドキドキ!プリキュア第6話「ビックリ!私のお家にまこぴーがくる!?」の感想です。
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 今回の見所ベスト1。


第1位:心が通い合う

 最近書いているように、作中で「扉」がリンク、繋がりを媒介するものの象徴として描かれてると思うのですが(断絶する時は閉じたり、リンクする時は開いたり)、今回も扉が開き、真琴さんがマナの家に入ってくるところからはじまります。

 前回書いた話的には、児童時間の共有体験の絆が既にある組(マナ、六花、ありす)と、新しい人間関係の象徴であろう真琴さんとの、リンクの話が本格的にはじまった感じ。前話のラストではマナが真琴に会いに行き、今話冒頭は真琴がマナに会いにくるところからはじまるという。今話全体が気持ちの双方向化を主題に扱っているであろうことも含め、演出とお話の構成が繋がってる感じでニクいです。

 思うにこれがプリキュアシリーズとしての最新の物語なのかなとも。「Gogo」で言うなら夢原さんがフローラさんに会いに行くだけじゃなくて、フローラさんも夢原さんに会いに行ってリンクを模索していった方がよかった気がするし(フローラさんはエラク難解な種のシニフィエで館長とコミュニケーション取ろうとしたり、「Gogo」の背後はディスコミュニケーションの話なのかなと僕は解釈しています)。その文脈を継いでいると思われる『映画プリキュアオールスターズNS』では、友達に会いに行く一点であゆみさんが歴代プリキュアに援護され、最後は自身がプリキュアになる話だけど、もう一歩進めるなら、友達なら一方方向に会いに行くだけじゃなくて、双方向でありたい、という感じ。

 そういう流れで、今まで若干マナ→真琴の一方方向な感じがあった二人の関係が、一緒に料理し、食べる、という新たな共有体験を積み重ねることにより、今話の最後には気持ちの上では真琴→マナの方へも双方向化。


 「あなたと仲間になりたくて」(マナ)

 「同じだ、私も」(真琴)



 のついに気持ちが双方向化するところはだいぶグっときてしまいましたね。双方向化した上での物理的な手繋ぎはベールさんの乱入でまだおあずけ展開ではあったのですが、前回の物理的に繋いだだけじゃダメだった、気持ち、心、ハートが起点として大事なんだという話的には、今回でハートは双方向化していた感じです。

 といった、起点としてはメイン二人のマナと真琴の、ハート、身体両方の面から新しいリンクを作って行けるのか、というような話がありつつ、背後の方では真琴と「あの方」の間にもそういうリンクはあったのか? なかったとしたらこれから可能なのか? みたいな縦軸の話も仕込まれ始めた感がありつつ。これ、上の話の流れでいくと、今話の第一段階の真琴の歌は心の方でもちゃんと「あの方」に届いていたのか? はもちろんのこと、第二段階の、真琴と「あの方」は双方向で通い合えるのか? まで物語としては射程があるっぽいと思ったり。で、そういう話が、前回のステージ上の人とステージ下の人、たぶんメタにはプリキュア達とそれを観てる普通の人達、とかにもかかっていくコンセプトでやってるのかという感じで……。

 今年も面白いです。ドキドキ感感じていきたいです。


→色々

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「映画プリキュアオールスターズ New Stage2 こころのともだち 」主題歌シングル
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→前回:ドキドキ!プリキュア第5話「うそ!キュアソードってあの子なの??」感想へ
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