「愛の切り札、キュアエース」(キュアエース)

 ドキドキ!プリキュア第22話「ピンチに登場!新たな戦士キュアエース!」の感想です。
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 今回の見所ベスト1。


第1位:愛って何?

 三田誠広の小説っぽく。

 渋い。この中盤の山場でカタルシス展開じゃなくて喪失展開という「Splash☆Star」展開は渋い。今のマナたちでは、まだレジーナを助けられなかった。キングジコチュー様との親子のリンク(自己中)と、マナたちとのリンク(他者愛)のシーソーゲームで進んでいたここ数話の中盤の山場、前回からさらにひっくり返してレジーナ、キングジコチュー様側に。

 本当自己中的に前回はつき放し、今回は戻ってこいというキングジコチュー様がヒドイ感じがする一方で、マナも悪い、というか、マナさんが例の「ディスコミュニケーションとしての愛の散布」の「幸福の王子」状態になってるというのも描かれていたと思う。


 「ポカポカしてるのに胸が苦しい」(レジーナ)


 マナさんは悪気がなく、今日も精一杯愛を散布し、良かれと思ってレジーナに接する。でも例えば本質が暗黒の人間に太陽は苦しい。相手の事情を考慮しない善意の散布は相手とすれ違う(『幸福の王子』)。ニコニコとパパ最高モードのマナさんから発せられる「愛(カッコつき)」が、お父さん(キングジコチュー様)との紐帯が願っても手に入らないレジーナを苦しめる。みんなが笑ってる中、「ポカポカしてるのに苦しい」というレジーナに誰も気づかない。

 このパートがあるので、パパと私だけいればイイという、父娘セカイ系みたいなモードに突入して赤い目に返る(やっぱり自己中というキングジコチュー様とのリンクが赤い目な気がする)レジーナが、けっこう正義度が高い。この展開待ってました! 後半のマナさん達の説得が、全て浅い綺麗事に映るこの描写。そして実際そのまま現在のマナさんたちの力だけでは敗北。今年は攻めている。愛を語る側、愛を届けてると思ってる側が、人を苦しめてることもある。

 そんな中で「愛の切り札」を名乗るキュアエースが降臨して引き。誰!? という。でもあれだな。カッコつきに映ってしまったマナさん達の「愛」を、ステップアップさせるようなポジションの人っぽい。

 次回は満と薫を失ってうなだれる咲舞のごときマナさん……のパートなのかな。満と薫の時は暗すぎたんで、うまくキュアエース登場でバランス取ってる感じ。

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→次回:ドキドキ!プリキュア第23話「愛を取り戻せ!プリキュア5つの誓い!」の感想へ
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