「四葉の人工衛星がとらえました」(セバスチャン)

 ドキドキ!プリキュア第41話「ありすの夢!花がつないだともだち」の感想です。
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 今週あたりから映画のネタバレはありで。

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 今回の見所ベスト1。


第1位:二機目の飛行機

 一人の幸せの王子では全員は助けられないけれど、幸せの王子の愛が伝導した街の人が立ち上がってくれて次の通りすがりの幸せの王子になってくれたなら、リソースが追加されて世界を全部助けていくよみたいな大きい夢も叶えられるかもしれない、というドキドキ!理論、顕現するの回。

 重要回と思われる第33話などでは、やはり作中縦軸のメインの関係ということで、昔ありすはマナさん(幸せの王子)から愛を受け取っていた、だからマナさんにリプライ(返事)を返すし、次の誰かも助けていくよ、という所に焦点があたっていたのですが、この終盤にきて、この伝わる愛という話が、周辺の登場人物たちでも描かれ始めている感じ。何度か書いてるけど、幸せの王子一人ではもちろん、プリキュアメンバーだけでも世界全部は助けられない、という話を通底させて描いている作品かと思います。

 そんな流れで、実はありすは五星麗奈さんから昔、象徴的には花の修復を伝授されるという形で愛を受け取っていたと、だから、麗奈さんにも今話では明確に愛を返事として返していると。そして、愛を受け取った街の人は次の幸せの王子として立ち上がれる、というドキドキ! 理論から、第13話頃では街の人としては自己中側が表に出てる感じだった麗奈さんも、次の幸せの王子に覚醒。一機の飛行機では問題は解決できなかったけれど、二機目の飛行機に乗って登場、次の幸せの王子、リソースの追加が見事に決まるというカッコいい回でした。映画でマシュマロを横目にお祖母ちゃんのもとへ駆けていったマナさんだけど、通りすがりの幸せの王子たる街の人がマシュマロも助けてた! みたいな話ですよ。大気圏!? というノリに茫然としつつ、お話の主題、中核からは外れていないというか、むしろ構造的な脚本と思いました。でも大気圏!?

 今話の五星麗奈さん、前話の真琴の事務所所属のアイドルさん……などは、中盤の物語では愛が伝わりきらなかった「疑似レジーナ様」なので、レジーナ様本体、詰められています。

 昨今の創作物で設定が難しくなった「敵」に関して、存在そのものが悪とか、イデオロギー的に対立する立場にある、とかではなく、人間存在は愛が足りないと暴走したり支配したりし始めるものだ、と描いてる世界観は好きだし、時世にもマッチしてると感じます。これ、最後は街の人達も幸せの王子として乱舞する感じになるのかな。熱そうです。

→川村敏江さん



→レジーナ様



→映画を観てきた感想はこちら:『映画ドキドキ!プリキュア マナ結婚!!?未来につなぐ希望のドレス!』の感想へ(ネタバレ注意)

→前回:ドキドキ!プリキュア第40話「とどけたい思い!まこぴー新曲発表!」感想へ
→次回:ドキドキ!プリキュア第42話「みんなで祝おう!はじめての誕生日!」の感想へ
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