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ハピネスチャージプリキュア!第14話「ヒーロー登場!あいつはいかしたすごいやつ!!」の感想です。
今回の見所ベスト1。
第1位:10年
元々プリキュア10周年作品としての企画・演出に満ち満ちてるシリーズですが、今回はプリキュア開始から500回記念ということで、色々と「10年」演出が豊かだった一話。
前提として、『ドキドキ!プリキュア』で重要なこととして描かれていた「宝石を配る幸せの王子と、宝石を受け取って立ち上がる街の人達」理論があります。幸せの王子、プリキュア、ヒーロー的な人、そういう存在から愛とか色々受け取って、それまでただの街の人だった存在が立ち上がり、次の幸せの王子、次のプリキュア、次のヒーローになっていく……という話。そういうヒーローの連鎖こそが世界を救うんだと。
めぐみさん自体が第1話で「宝石(のようなもの)」を受け取ってプリキュアに変身する……と、比喩的に前作の「幸せの王子」、一つ前のプリキュアから何かを受け取って、次の立ち上がったプリキュアが誕生した感が漂っておりました。そのプリキュアからプリキュアが伝導する話の10年分。
卓真くんは今はまだプリキュア凄いなと思ってるだけのファッションヒーローだけれど、今のプリキュアさんから受け取るものを受け取って、10年後には本当のヒーローになれたらな、という話。そして、卓真が憧れるプリキュアにも、先駆者としての10年前のプリキュアがいる、みたいな話。メタに劇外の話なら、声優の生天目仁美さんが『ふたりはプリキュア』にゲスト出演した時にプリキュア役に憧れて、10年後に本当にキュアハートを演じることになった……という話などを思い出しましたね。
そう、最初の先駆者というか、最初の「幸せの王子」というか、10年前の『ふたりはプリキュア』を意識させる要素がだいぶ入っていたと思いましたよ。
僕が気になったのは、「男一人に女二人、うち女の子の片方は男の幼馴染」という三角関係の構図。卓真くんに対して真央ちゃんとえりちゃん(うちたぶん真央ちゃんの方が卓真くんの幼馴染)という構図が、誠司くんに対して、めぐみとひめ、うちめぐみが誠司くんの幼馴染、という構図とかかっているのだと思ったのですが、これが、『ふたりはプリキュア』の、藤P先輩に対して、なぎさとほのか、うちほのかが藤村くんの幼馴染、という構図とも同じなのですよ。リフレイン演出狙ってるとしたら、誠司とはひめがくっつくのかのう……。
あと、
「私たちは美味しいハマグリを食べたいだけなんだから」(キュアハニー)
も、『MaxHeart』最終回の、なぎさの「いいな、あさりのお味噌汁」を思い出しました。絶体絶命の窮地で、唐突に出てくる語りなんですが、初代のプリキュアの戦う動機を表してる箇所で、あの頃は世界を救いたいとかに焦点があるわけではないんですね。基本は、日常(=あさりのお味噌汁)にあった感じ。
で、あの頃は、この価値観(日常であさりのお味噌汁を食す、という幸せのあり方)をジャアクキング様と共有しよう、という所までは明確には描かれなかったのですが(ただ、ひかりと闇の少年は共に存在できるラスト)、10周年作のハピネスチャージになると、
「オレスキーさん、一緒にハマグリ食べましょう」(キュアハニー)
って、けっこう直接的に、この価値観を共有できませんか? っていうキューを出してるのね。これは10年でだいぶ進んだ部分だと感じました。
芽を摘み取って自分が拡大していく方式じゃなくて、自身のヒーロー性を栄養に周囲の芽が伸びていく方式だと、新しく伸びた芽が、「次」の可能性を開いたりします。そういう意味で、メタに先駆者のプリキュアたち→今のハピネスチャージプリキュア→卓真くんのような「その次」という「連鎖」するヒーローの物語というのが分かりやすかったと思ったのでした。
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→前回:ハピネスチャージプリキュア!第13話「強敵登場!キュアフォーチュンVSプリキュアハンター!」感想へ
→次回:ハピネスチャージプリキュア!第15話「お母さんに逢いたい!ひめブルースカイ王国に帰る!」の感想へ
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