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 「もうおしまいだ」(白雪ひめ)

 ハピネスチャージプリキュア!第20話「悲しい過去!!キュアフォーチュンの涙」の感想です。
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 今回の見所ベスト1。


第1位:弱い人なりの


 ひめさんが、人間関係に臆病で、逃げて、飴の包みは捨てて、土管に引きこもり、弱く、過去には大きな罪も犯したと、わりとどうしようもない感じに。一方で氷川いおなさんは優秀で、どちらを選ぶかと言われたら、という状況。

 『ドキドキ!』のマナさんに擬似母的な要素がありましたが(アイちゃん関係など)、めぐみさんはその辺りを継いでる感じなので、ここはもう、出来の悪い子を見守るお母さん的なポジションです。弱い人間かもしれない、逃げてばかりかもしれない、罪も犯すかもしれない。それでも、関係を切らない、ということ。『ドキドキ!』の「幸せの王子」の気持ちと重なった主題歌からしたら「君を信じる。」ということ。

 『映画プリキュアオールスターズDX1』の敵がグローバリズムだ、という鷲尾プロデューサーのインタビューがありますが、グローバルだ自由競争だという価値観だけでいくなら、それは代替可能なものは優れた方を選択し、弱い方は淘汰する、という方向の動力です。今回のケースで言えば、優秀な氷川さんを選びひめさんはきっかりと切って、そしてもっと優秀な人が現れたら、今度は氷川さんを切ってそっちを選ぶ。

 でもプリキュアシリーズという作品としては、そっちじゃないだろうと。人と人との関係性、リンクを切らず、最弱で弱い人でも、その人が立ち上がってくれるのを、待つ。『ハピネスチャージ』は序盤に友達100人よりも1人からとか、徐々にやっていこうという話が多かったですが、弱いような人たちが、徐々に立ち上がっていくまでの灯であろう、と。

 そういう意味で、ひめが立ち上がる所までがまずは重要な物語という感じ。あとは、今回は至らないひめに優秀な氷川さんという構図だけど、男パートでは至らないブルー様に、優秀な誠司にもかかってるのかな。世界がどうこうという局面を変えるのに、至らない側の、ある意味弱い人間側の、ひめとか、ブルー様とかが、何か次のステージに進まないといけない。

 あとは、監督が同じ長峰監督で今回の十周年挨拶がサンシャインさんだからだけど、氷川さんが、姉の代わりを務めてるというのが面白い所でした。そして、もし『ハートキャッチ』からの文脈が繋がったりするのなら、氷川さん本人は、それは自分本人がやりたいことではないのでしょう。なんか占い師みたいなことやってたり、外部要因に流されやすい人なのかもしれない。願い事、夢は描かれているのですが、お母さんの病状の改善とか、滅びた王国を取り戻すとか、戦時下ゆえに、本人のための願いというよりは、他人のための願いです。それは、姉を希求する氷川さんも同じ。

 状況が過酷だから強くならなくてはならず、自分の本然は置いて、姉の代替として強くあろうとする、という氷川さんは本当、競争世界に投げ出されている現代人という感じなので、このちょっと孤独なキャラ造形は好きなのでした。

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→前回:ハピネスチャージプリキュア!第19話「サッカー対決!チームプリキュア結成!」感想へ
→次回:ハピネスチャージプリキュア!第21話「ひめの過去の過ち!怒りのキュアフォーチュン!」の感想へ
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