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 『Go!プリンセスプリキュア(公式サイト@朝日放送公式サイト@東映)』第37話「はるかが主役!?ハチャメチャロマンな演劇会!」の感想です。
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 例年通り、三十話を超えた辺りから顕著になってきた、本作のエッセンスのようなもの。昔自分を助けてくれた「幸せの王子」ポジションの人の庇護下を離れて、普通の街の人が(ニセモノの「幸せの王子」だとしても)自分達で立ってこの困難な現実を何とかしていく……ということが一つあるのかな、と。

 劇中で、ドンピシャで「幸せの王子」ポジションなのは、王子様連想でかつ、かつてはるかを助けてくれたカナタ王子です。なのですが、第22話(感想)以降最近まで不在でしたし、現在は見つかっても記憶を失っていて、以前のよう頼ることはできなくなっています。

 そんな中で、今回は平野君が傷を負って、そのままでは劇(=現実の我々のリアル物語までも連想される)が続けられなくなる。そこで、一旦カナタ王子が代役をやろう。記憶喪失中の「幸せの王子」だけど、また頼ろう……という所に行きかけるのですが、その流れをはるかさんが更新。「幸せの王子」に頼るのではなく、失敗するかもしれなくても、自分たちで劇をやろうという方向に行きます。傷を負った状態だったり、失敗する不安とかあったりするけれど、自分の人生に代役を立ててはダメなのだった、自分で演じきらないと。一種の「幸せの王子」離れ、「幸せの王子」と「街の人たち」の関係は、ステラときららのエピソードなどで「親」と「子」の関係を連想されるようにもなってますから、あるいは親離れ的な展開とも言えるかもしれません。

 ここに来て、だから舞台設定が、「親元を離れた寄宿舎」だったのかと納得。昔自分たちを助けてくれた親たちから少し離れてピンチになっても、自分たち、仲間たちで補い合って何とかやっていこう。それが、親を、「幸せの王子」を助け返すことにもなる……という所に繋げていくための舞台設定だったのかなと。

 中盤でしばらく尺をとってやっていた、「幸せの王子」=カナタ王子が不在になっても、ニセモノの「幸せの王子」であるはるか達なりに、傷ついたトワさんの側にいることはできる……というパート。このパートが、今回の傷を負っても、「幸せの王子」パワーなしで、ニセモノたちなりで補い合って進んでいく……というパートに重なってる感じなのですね。

 もう一つはやっぱり、ニセモノとかホンモノとかを超えた部分での真実性という、『仮面ライダーディケイド』要素(え)で、劇中の劇のロミオとジュリエットの台詞は、まんま「ニセモノとかホンモノとか関係ない、あなたはあなただ」という、現在の記憶を失って偽物の王子化してるカナタ王子を救済する類の台詞になっていましたね。

 「薔薇を別の名に置き換えても香りは同じ」→本物の王子でも偽物の王子でも、カナタの本質は変わらない。

 物語中盤で本物のプリンセスであるトワイライト様に指弾されていたように、はるか自身が「ニセモノのプリンセス」なのですが、そんなニセモノなりに「劇」を演じきってみせることで、ニセモノとかホンモノとか関係ない真実性をあぶりだしていると。そんなはるかに対して、カナタ王子も、

 「あなたが望むなら、僕は自分の名を捨てましょう」

 と、「ある種の正統性=自分の名=王族であることとか、正統性を付与する何らかの肩書とか」を捨てた部分で私ははるかに向き合いますよ、と返しているという。

 この、ニセモノかホンモノかという部分を超えたところでお互いを見てるはるかとカナタというのは、なんか、ピュアです。はるカナというプリキュアシリーズでまさかの(え)通常男女カプ萌え。

 「幸せの王子」不在の世界。不在というか、年老いて認知症とかになってる。なので、かつて助けられた普通の街の人達たる我々は「真・幸せの王子(プリキュアシリーズだと一番象徴的なのは相田マナさん)」にまではなれなくて、「ニセモノの幸せの王子」っぽいんだけど、そんな頼りなさなりに、失敗する不安とかあっても、何とか傷を負っても補い合って劇を進めていこう。そのうち、幸せの王子も復活して、新しい関係なりに、共闘していけるのかもしれない……。


 大好きな大塚監督回でありました。プリキュアシリーズの制作陣は、各作品テーマを地でいってるところがあるとは前々から身内で語り合ったりしていましたが、恩師、みんなのパワーといったキーワード辺りから、またその辺りを察知するのでした。スマイルのシリーズディレクターとGo!プリンセスのシリーズディレクターが共闘してるのが、もう熱い。大塚監督、あの逆境だった2012年に『スマイルプリキュア!』の制作指揮を取ってくれた人だよ。BS11の再放送でちょくちょく観てるのですが、相変わらず楽しい中で涙ぐんでしまう……。

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 勢いあるとらのあなの担当者様に感謝w。

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『映画プリキュアオールスターズ春のカーニバル♪』の感想へ

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→前回:Go!プリンセスプリキュア第36話「波立つ心・・・!みなみの守りたいもの!」感想へ
→次回:Go!プリンセスプリキュア第38話「怪しいワナ・・・!ひとりぼっちのプリンセス!」の感想へ
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