ネタバレ注意です。
組み分けオーディションにあたり、歌組を受けようと思うんだけど、ただでさえ倍率高いのに受ける子はみんな上手くて、それに比べて自分は……とゆめさんが葛藤する出だし。
第1話から「個性」ワード、「セルフプロデュース」ワードが繰り返されていて、そういうのをテーマにしていく作品なんだろうなぁという視点からすると、ゆめさんの葛藤の源泉は、「私の『個性』はこれ(歌組)でイイのか?」という迷いとリンクしてる感じです。
そんなゆめさんの導き手のポジションとして二人描かれていて、それぞれ、S4の如月ツバサ先輩と、M4のすばる君。
自分一人の頭の中でじゅんぐりじゅんぐりと考えていた夢さんに、新しい知見、外の世界へと経路が開けるきっかけをもたらす……という点では二人とも同じなのだけど、二人からかけられた言葉の方向性は微妙に異なる感じ。
如月先輩の方は、世界は広いんだから別の道もあり得るというのが要旨なので(実際、白鳥ひめにはなれないから、歌組から劇組に組み換えしたという過去を持つ如月先輩)、そのまま受け取るなら、歌組以外にも道はある、劇組に行こう、となりそうな方向性。
一方ですばる君の方は、受かるとか受からないとか、人と比べてどうとか、自分の外側からの評価なんか気にしないで、自分の中の最初の衝動に忠実であれ、というもの。こっちはそのまま受け取るなら、白鳥ひめには勝てないしなれないかもしれなくても、私は歌組でいく、という方向性になります。
そんな二つのうち、今回は「すばるルート」をゆめさんは選んだという感じ。頂点の白鳥ひめさんはいるし、他にも上手い子いっぱいいるけど、自分が感じる「好き」という衝動はこれなんだから、これでいく!
という流れの今話だと思うのですが、もうちょっと大きいストーリーラインで、どこかでゆめさんは単純なS4のフォロワーであることを手放す。「虹野ゆめ」という人間の「個性」「アイデンティティ」は白鳥ひめとは違う……という所が描かれる予感が三話時点でも随所に埋め込まれてる気がするので、今話では採用されなかった如月先輩の言葉の方も、長いスパンでの伏線になってるのかもしれない。もう一度、ゆめさんは白鳥ひめには勝てない・なれないと突きつけられる局面が今後あるとして、その時ゆめさんがどうするのかは、心のドラマとして楽しみなのでした。
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