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もともと座学は得意という設定があるリコさんですが、作中に散りばめられてる「過去」〜「未来」要素の「過去(Record)」側を担ってると思われるリコさんとしては、ナシマホウ界の文字を一生懸命勉強してる描写とかは(その世界の)「過去」を尊重してるみたいな意味合いなのかなと。魔法界編で、魔法商店街とか人魚の里とかの「過去の伝承」を尊重していたのと同じ方向の意味合い。そこは、通じれば英語でいいじゃんではなく、地域的に積み重なってる文化(その場所の過去からの集積)とかを尊重すると。
一方で「未来」側を担ってるみらいさんが数学が苦手なのは、決まった答えに理屈で向かっていく感じがするからと解釈してみる。「ワクワクもんだぁ」がそのまんま未知の未来へワクワクしてるのを表現している台詞ですが、今までみらいさんが得意だった「イメージの具現化」系(第6話、第8話)は想像力・創造力で自分で未来を作っていく系の喜びがある系統です。数学も、高次になってくるとそういう喜びもある気がするのですが、中学で学ぶ内容だと予め答えが決まっていて、そこに想像力・創造力を広げる素地がないと感じるのやもしれない。
今回の話、予告を観た時から、ここまで描かれてるテーマからすると、別に数学が苦手でも、みらいさんは国語・英語・理科が好きで得意ならイイじゃん。逆にリコさんは数学100点なんだから、補い合っていけばいいじゃん。違うからイイじゃん……となりそうなところも感じて、それでもみらいさんが数学もやるよともっていくなら、どうもっていくのかなぁと思ってたのですが、友情の比率が大きかったと感じました。
理屈でやった方がイイと納得したというよりは、友との友情に基づいたエモーショナルな要因でみらいさんやっぱり数学やってみたという感じ。
魔法界編におけるリコさんが苦手だった「ホウキで空を飛ぶ」。
ナシマホウ界編におけるみらいさんが苦手な「数学」。
それぞれ、友情の助力で苦手(自分の世界の文明の駆動力的な力なのに、それが苦手)を克服する……という対照関係になってるエピソードであろう今話。
リコさんが苦手だったけどできるようになった「ホウキで飛ぶ」と、地道に勉強した「ナシマホウ界の文字」でみらいさんへエールを送るシーンが、そのまんま「無駄な努力なんてない」、何故なら友達を応援できるようになったから。というシーンになってるのですね。(リコさんが「ホウキで飛ぶ」を苦手なままにしていたら実現しなかったシーン)
友達にそうエールを送られたら、友情に応えるために、そんな友達と同格の自分でいるために、みらいさんもリコさんを応援できるよう、苦手な「数学」も克服しておくか……という流れになる。
そんなにワクワクもんでもなかったんだけど、状況にせまられて地道にやっておいたことが、後々友達や家族に助力するきっかけになった……はわりとリアルでもあり得ます。
そう思うと、「自分が得意なことを極めてあとは他のことが得意な人と補え合えばイイ」っていう考え方、わりと最近のトレンドな気もするのですが、「得意なことを極める」だけが鋭敏になりすぎるとバランスが悪くなる側面もあるよなと。パラメータの割り振りが一点特化しすぎてると逆に折れやすくて、いざという時友人や家族の助けにいけない、みたいな。「違うもの同士補い合おう」な方向の作品でありながら、今回みたいなエピソードも入れてるのは、その辺りバランス取ってるな〜と思った一話でもありました。
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