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 アニメ『アイカツスターズ!(公式サイト)』第7話「シンプル イズ ザ ベスト!」の感想です。

 ネタバレ注意です。
 ◇◇◇

 「個性」や「セルフプロデュース」がキーワードと思われる本作。

 今回はローラさんが四ツ星学園の外のオーディションを受けるにあたって、「個性」的であるということに関して迷走してしまう、というお話。

 暗に、「個性」大事とか言っていられるのは四ツ星学園の中だけ、『アイカツ』世界の中だけ、その外の「社会」に出たらそんなの通用しないんじゃないか? っていうエピソードですよね……。

 学生時代まではみんな個性的に活動して自分が思ったことをちゃんと喋っていたのに、「シューカツ」が始まるや否やみんな同じリクルートスーツを着て、面接用のマニュアル通りの言葉を話し始める……みたいな。「会社」に「個性」を抑圧される、というか何かそっちに合わせるのが当たり前という「大きな流れ」のようなものがあって、無自覚だといつの間にか流されて「個性」とか自分でもわけわからなくなってしまうのは、社会の構造問題なのだった。

 もう、最初のオーディションのシーンが、「会社」向けに自分を調整してしまったローラさんが悲しくて、やめてくれー、俺たちのありのままのローラさんを返してくれー(え)と思って観ていたので、今話内でちゃんと解決して良かった。

 「会社」の人も「個性」について理解が深い先進的な人だった(社長さんのくだり)、学校の先生が優秀だった(滝業!)、自分をちゃんと見てくれている友達(ゆめさん)の存在、のトリプルコンボで、ローラさん、「好き」という自分の本懐に立ち返ります。三段階とか、必要でした。「会社」に「個性」を抑圧される問題は強敵だからな……。

 「社会」「会社」に関わってくる段階でも、本来の「個性」を忘れないでいられるようにという前向きなメッセージのエピソードでありつつ、四ツ星学園のような学校の中にいるうちにかなり本気になってないと、「社会」「会社」に「個性」とか殺されるからね? という厳しい目線もあるエピソードでもあったと思いました。サークル活動と飲み会しかやってなかったのに夢叶いませんでした理不尽ですとか、それはさすがに甘いよ、と。ローラさんレベルでも厳しいんだよ、と。

 女児向けアニメーション作品でこのメッセージ。早い段階から「個性」について教育をほどこして、彼女らが大人になる頃には価値観・社会を変えてしまおう。大人になっても『アイカツ(「I」活の意味もふくめて)』やってもらおう的な作戦ですね。『アイカツ』さんの日本社会の土台をひっくり返す戦いが始まった(え)。

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アイカツスターズ! Blu-ray BOX1
富田美憂
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2016-10-04


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→次回:『アイカツスターズ!』第8話「小さな輝き」の感想へ
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