ネタバレ注意です。
「私は弱い人間だ」(如月ツバサ)
「弱い」人間で、「システム」の中では勝ち抜けず、自分は「システム」から排斥される側の人間だと気づいてしまったとしたら?
◇◇◇
「個性」や「セルフプロデュース」がキーワードと思われる本作。
メインブログの方で、こんな記事を書いておりました。↓
●AKB48・μ'sが敷いたアイドル「システム」をブチ殺す(え)段階に入る? 10年代後半型アイドル達:『ラブライブ!サンシャイン!!』・『アイカツスターズ!』そしてSCK GIRLS/ランゲージダイアリー
そうしたら、今話はもろに「『システム』の外に出てもその人なりにやっていくよ」みたいなエピソードでした。「アイカツ」システム=四ツ星学園「システム」の中でトップになること、トップを目指すことだけが全てじゃない。そういうある「システム」から外れても、自分なりの輝きはあるんだよ、みたいな話ですね。
ツバサ先輩−フクロウのホーちゃん−亀のヒューリーさん−小春さん
が重ねらて、こういう「弱い人間」のポジションとして描かれていたと思うのですね(ホーちゃんとヒューリーさんは人間じゃないが)。
ツバサ先輩は、四ツ星学園「システム」の中でひめ先輩がいたため「歌組」ではトップになれなかったのだけど、「劇組」という別の道に進んで、ちゃんと輝けた。結局S4という仲間にも巡り合えた。
フクロウのホーちゃんも学園の寮という「システム」からは離れたんだけど(システム内のルール=寮の規則に順ずると排斥されてしまうから)、ちゃんと別の道(外の世界)で生きて家族(仲間相当)を作っていた。
亀のヒューリーさんは寮のルールという「システム」からは外に出なきゃならなかったんだけど、これからきっと外の世界でも輝きとか、仲間とか見つかるはず。
そして、「足が遅い」で亀のヒューリーさんと重ねられている小春さん(ツバサ先輩やゆめさんには追いつけない)は、この先「美組」という「システム」ではトップになれなくて、勝ち抜けなくて、その外の別の道を行かねばならないかもしれないのだけど、それでも、その道なりの輝きはあり、その道なりの仲間もいるはずだ……という。
小春さんの話はまだ予想の段階ですが、わざわざ第3話(感想)時点(たいてい物語全体のエッセンスを提示してる段階の話数)でツバサ先輩の組み替えした話を印象的に挿入しており、「美組」にはツバサ先輩におけるひめ先輩相当の、小春さんにおける真昼さん(圧倒的に実力が上)がいるので、わりとガチ予想です。
その時、「システム」から外に出なくてはならないとしても、小春さんなりに見つける「輝き」、そういう状態なりに巡り合えるはずの「仲間」っていうのはどう描くんだろうな……。
「個性」テーマの作品で、なんで「劇組」っていう「違う自分を演じる」要素が重要視されて描かれてるのかなと思っていたのですが、違う自分の可能性=別の道を行く……ことを肯定的に捉えてみようという意図だったのかなと解釈。
この作品、めっちゃ射程が広くて、大変続きが楽しみになってきております。
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→前回:ラスボス白鳥ひめ〜『アイカツスターズ!』第11話「密着!白鳥ひめの一日」の感想へ
→次回:『アイカツスターズ!』第13話「リトルフェアリー物語」の感想へ
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