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 『キラキラ☆プリキュアアラモード(公式サイト@朝日放送公式サイト@東映)』第2話「小さな天才キュアカスタード!」の感想です。
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 第1話でいちかさんの「想い(ケーキ)」が結局はお母さんに届かなかったように、第2話でも「想い」のかけ違いが、今話メインのひまりさんを通して描かれます。

 幼少期のバッドエンドと、現在でのトゥルーエンドと二回描かれていて。

 まず、幼少期のバッドエンド「想い」のかけ違い。

 スイーツに関するガチトークというひまりさんの「想い」を、同級生たちはスルー。わいわいと成されるのは今日のテレビのアイドルの話ばかりです。届かぬ「想い」。いかに僕らが「プリキュア観ろ!」とプリキュアガチトークをしても、世間はアイドルの話ばかりなのです(え)。

 TJさん(ブログ)がコアな『激走戦隊カーレンジャー』や『ペットントン』の話をしても、世間でバズるのは『けもフレ』のネタツイートばかり的な現象です(え)。  届かない「想い」。かけ違ってしまう「想い」。

 こっちがバッドエンドに終わってるのは、いちかさん(=「想い」の守り人)の不在のためかと思います。

 そして、現在軸のトゥルーエンド「想い」のかけ違い。

 ひまりさん、いちかさんに対して、またまたプリンのガチトーク。歴史から知れ! プリキュアは初代から語れ! ここでも、一旦はいちかさんに受け取って貰えず、「想い」は届かずに終わってしまいます。

 しかし、今度は颯爽登場、「想い」の守り人・宇佐美いちかさん。ガチトークには若干引き気味だったけれど、それはそれとして、一旦届かなかったとしてもその「想い」には意味がある。微妙に零れ落ちかけたひまりさんの「想い」を掬い取る、ということをいちかさんがやってくれます。ちょうど、第1話で届かなかったいちかさんの「想い(=ケーキ)」をペコリンが守ってくれたように。

 第1話、第2話と通底しているのは、一旦は「想い」のかけ違い、ディスコミュニケーション、「想い」が届かないということが起こるのですが、やり直せる、別な形で昇華できるという展開になることです。一方的に頑張った「想い」は、届かないこともある。でも、届かなかった「想い」だとしても意味はある。失敗したスポンジをペコリンのエネルギー補給に役立てたり、デコレーションのミスを「うさぎショートケーキ」に昇華したり。

 そうだ! 『けもフレ』ネタツイートも、便乗して昇華したりすればイイんだ!

 そんな、そのままだと無意味だ! と世界から言われがちな届かなかった「想い」を守るよ。別な形で昇華するよ! というようなお話。今話も、ちょっとすれ違ったけれど、ひまりさんのガチトーク級の「想い」には、意味があったと言ってあげたいのでした。良かった、これからもプリキュアガチトークとかできるよ。昔のマニアックな特撮話とかしても(え)、「想い」はいちかさんが守ってくれる!

 ひまりさんの「スイーツは科学です」は、ちょっと物語冒頭時点では西欧合理論的過ぎる印象を受けました。一方で、そういう風に全てが合理的にいくわけじゃなくて、「おまじない」みたいな「過程」・「想い」にも意味はあるだろうというのが描かれてもいた今話でした。

 実質『ふたりはプリキュア』&『MaxHeart』の(和歌でいう)「本歌取り」的表現が豊富だった『魔法つかいプリキュア!(感想)』から、本作は『Yes!プリキュア5(感想)』の要素をけっこう「本歌取り」してると感じます。五人組とか。OPの歌詞に「Yes」入ってるとか。EDが宮本佳那子さんだとか。今話も、すごい『Yes!プリキュア5』第3話(感想←語り継がれる神回です)と重なる感じがあります。

 うららの物語が、一人志向から仲間志向への変遷、そして最終的にはその二つの統合だったように、ひまりさんの物語も、科学・合理志向から、まずは変化していきそうです。

 西欧合理の対概念だから、もうちょっとアバウトな東洋思想的な要素もひまりさん、これから獲得していったりするのでしょうか。「和」な感じの価値観とか、近年のプリキュアシリーズの特徴でもありますしね。


物語を経る前のひまりさん:「スイーツは科学です!」(キリッ)

物語を経た後のひまりさん:「スイーツは仏教です!」(キリッ)

最終段階のひまりさん:「科学と仏教が! 西欧と東洋が! 天地和合を成す! カァーッ!!」(目を光らせながら、背後に奈良の大仏を背負って)



 「想い」はそのままだとわりと届かないからこそ、ケアが必要、キュアが必要という世界観は良いですね。共感します。自省をうながす要素でもありますが。一方的に昔のプリキュアガチトークとかしても「想い」は伝わりづらいこと多々だから、昇華したりしようぜ、という。

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→前回:『キラキラ☆プリキュアアラモード』第1話「大好きたっぷり!キュアホイップできあがり!」の感想へ
→次回:『キラキラ☆プリキュアアラモード』第3話「叫べライオン!キュアジェラート!」の感想へ
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