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 『キラキラ☆プリキュアアラモード(公式サイト@朝日放送公式サイト@東映)』第13話「ムリムリ!ひまり、まさかのデビュー!」の感想です。
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 定番の「想い」のかけ違い(=ディスコミュニケーション)が一旦生じて、そこから復活して「昇華」にいたるという本作の物語フォーマット。

 まず、商店街PR動画パートの方では、ひまりさん(制作陣)と視聴者の「想い」がかけ違っていた感じです。

 「踊ってみた」「マネしてみた」「押してみた」。これらは、ポップ過ぎる、ファッション過ぎる方向で視聴者に「想い」が届かなかった感じなんじゃないかと。YouTuberが過激化して迷走する世相ですからね。相撲動画とかやり方次第でイケそうですし、ポップさ、分かりやすさは大事でもあるのですが、そっちにばかりいってしまうと芯がない。プリキュアさんも、分かりやすいから、バズりそうだからと、ダンスとバトルとエロ(え)だけ押しても、たぶんアカン感じになるのです……。そもそも、劇中でも突っ込まれてるけど、相撲とか、フルーツと関係ないですしね……。

 続いて、後半のチュロスについて疑問を抱いた女の子とのパートは、前半は今度は、(ひまりさんが)ガチ過ぎる、難しすぎる、オタク過ぎる方向で、また女の子と「想い」のかけ違いが生じかける……というのが描かれていたと思います。さっきとは逆のベクトルですね。YouTuberもね、大事な事だからといって、分かりやすさやポップさをなくして哲学とかの話ばかりしてても、それはそれで相手に伝わらないのじゃよ……。プリキュアさんも、明らかに深い所ではアニミズムとか神仏習合的世界観とか、グローバル化に対する試論とか、そういう哲学的な芯はある作品かと思いますが、いきなり主人公が難解な哲学を話しはじめるとかの番組だったら、視聴者は見てくれないんじゃ……。

 ここで、ひまりさんが覚醒。難解な科学的なメカニズムを「爆発しちゃうんです」と、めっちゃざっくりと分かりやすく説明するという、自分自身は難解な部分を押さえつつも、相手に合わせて伝えるということをやるようになります。

 「分かりやすさ」、「ポップさ」と、「難解さ」、「ガチさ」の中間くらいで調整しました……みたいな話なのかなーと解釈。

 実際、「想い」のかけ違い(=ディスコミュニケーション)という課題にあたっては、どちらかが相手に合わせるように調整していく……という方針は基本にして王道だなーとも思いました。

 物語主軸のいちかさんといちかさんのお母さんの「想い」のかけ違い(第1話)に関しても、わりと地道な調整の上でコミュニケーションとっていくような感じになるのかもしれない。人類がニュータイプに覚醒して、何だか分からないけど謎の力で相互理解に達しました! とはならないのが現実だし、むしろ「人と人はそんな簡単に分かり合えないだろ」というのが根底にあるのがプリキュアさんという作品ですしね……(→だからこその、少しだけ通じ合えた瞬間までのプロセス、シーンにカタルシスがある。)。

 今回の話は鎌倉仏教っぽいですね(え)。

 仏教の難解な本質は民衆には理解できないから、とりあえず「南無阿弥陀仏」と唱えればOKだよ(分かりやすい)という方に、つまり法然(1133年‐1212年)側に少しひまりさんが歩み寄った感じの回。

 一方で、そんな法然とかにブチ切れて、難解で壮大な大乗仏教、特に華厳経の世界とかちゃんとやれよ!(概意) って言ってた過激派(難しい)の明恵(1173年‐1232年)なんかにも僕はシンパシーを感じたりもしますが、まあ、現実的には両者の中間で場合場合で調整していくしかないよね……みたいな。

 ところでTJさん(ブログ)のレイフレ新刊が通販開始中だったりなので「仮面ライダーカブト」(もはや突っ込みも生じない世界にいる僕ら!?)が大好きな方などは是非。↓

 僕の感想ツイートにもリンク張っておきますよ↓

 TJさんの同人誌とかもまさに明恵的なもの(深い)と法然的なもの(分かりやすい)の接合地点を目指してる感じだよな〜。ニッチ。

 うんうん。色々な世界を回ったり、輪廻(ループ)したり、ディケイドも仏教みたいなものだからね!(今回はディケイド出ません……)

 僕のメインブログの『仮面ライダーカブト』紹介記事にもリンク張っておいたりしてみます。↓

平成仮面ライダーシリーズ紹介1:仮面ライダーカブト/ランゲージダイアリー

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→神本の予感



僕の『おジャ魔女どれみ16』の感想

Amazon・ビデオでプリキュアシリーズを観る(初代〜ドキドキ!へのリンクまとめ)

→前回:『キラキラ☆プリキュアアラモード』第12話「敵は…モテモテ転校生!?」の感想へ
→次回:『キラキラ☆プリキュアアラモード』第14話「お嬢さまロックンロール!」の感想へ
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