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 相羽です。

 『スター☆トゥインクルプリキュア(公式サイト@東映公式サイト@朝日放送)』第9話「友情のリング!スタードーナツ☆」の感想です。

 ネタバレ注意です。
 ◇◇◇

 姫ノ城桜子さんが、ストーリー全体でもけっこう重要そうなキャラクターだなと。

 ニンジャチックなのとかギャグ調にはなってますが、まどかさんが居眠りしてるとか、まどかさんのことを微細に「観て」る、というキャラクター。

 「双眼鏡」なんてアイテムをわざわざ持たせてるのは、もう、姫ノ城桜子さんも「観る」という本作のテーマに関わってくる一人だヨという作り手側からのサインという気がします。

 舞台となる街の名前も「観星町」ですし、「観る」が大事な要素らしい本作。

 『スター☆トゥインクルプリキュア』における「観る」という要素に関しては春映画の感想でけっこう書きましたけれど、↓


参考:映画プリキュアミラクルユニバースの感想〜分断された宇宙を接ぎ直す物語(ネタバレ注意)


 桜子さんにとってのまどかさんが、春映画におけるひかるさんからみた惑星ミラクル、なんでしょうね。「観え」てはいるけど(まだ)「理解」はしていない存在。

 ただ、春映画を観るに、表面的なイメージだけでまだ「理解」には至らないとしても、第一歩として「観る」は大事だヨというニュアンスも感じる作品なので、桜子さんも是のニュアンスで描かれていると感じます。

 そんな感じで、仲間(主にはひかるさん)を通したまどかさんの変化を描きつつも「観る」が(も)題材になってる今話。

 まどかさんが、「一人で全てを完璧に」から「みんなに頼ってもイイ」へと少しだけ変化する過程を綴った一話だったのですが、同時にまどかさんが「観る」ことに関していわばVer.1からVer.2になっていく……というのを並行して描いておりました。

 どういうことか?

 「一人で全てを完璧に」状態だった時は、まどかさんは「弓」で「的」を外してしまいます。

 第5話の感想、


参考:スター☆トゥインクルプリキュア/感想/第5話「ヒミツの変身☆お嬢さまはキュアセレーネ!」(ネタバレ注意)


 で考察した通り、まどかさんの「弓」は「父から受け継いでいる力」といったニュアンスが強く、「的」から外れる志向性は、「父から離れる」志向性と同期していると僕は解釈しています。

 つまり、「一人で全てを完璧に」と余裕がなくなるほど、「父が言う通り」からも離れたくなってしまう方にまどかさんの志向性が働いてしまう。

 微細なニュアンスなんですが、「一人で全て完璧」の方向へ振り切ってしまうと、父、家族といった存在もいらなくなってしまう。それは、「的」から外れるカオス的志向なのです。

 今話でその状態からまどかさんが変化するきっかけとして描かれているイベントは、ひかるさんが連れ出してくれた「より道」です。


 「まどかさん、より道、しよ」(星奈ひかる)


 「より道」という言葉だけで、なんか余裕ができるニュアンスがあり、今話前半状態だったまどかさんには必要だったのが伝わってきますが、さらに分解してみると、


・仲間(主にはひかるさん)の存在

・商店街(ドーナツ含む)


 がまどかさんの変化に大きい役割を果たしているのが分かります。


 「素敵な場所ですね」(香久矢まどか)


 ひかるさんによる、「より道」、ルート変更。あえて「的」から外れてみる的な行為。まどかさんが知らない世界の扉を開けてくれるひかるさん。百合ですね(え)。

 加えて、「商店街」がどうやら「多様性」「昔あった(「分断」を接ぐ類の)大事な何か」の象徴として本作では働いているようです。


 第7話の感想


参考:スター☆トゥインクルプリキュア/感想/第7話「ワクワク!ロケット修理大作戦☆」(ネタバレ注意)


 で考察した「ロケット」が持ってる比喩的な意味合いと重なる感じなのですね。

 「商店街」がこのような意味合いで使われるのはプリキュアシリーズで初めてではなく、『フレッシュプリキュア!(感想)』の「クローバータウンストリート」、『魔法つかいプリキュア!(感想)』第3話(感想)での「魔法商店街」などが、こういった使われ方でしたね。

 こうして、「より道」「ルート変更」で視野が広がったのに加えて、「商店街」で「多様性」と「昔あった(「分断」を接ぐ類の)大事な何か」を再獲得して、まどかさんの「観る」力がVer.2へとアップします。

 そこからのバトル。

 えれなさんいわくひかるさんの「天体観測で鍛えた目力」&「みんなのこと誰よりも見てる」がまどかさんにも伝わったかのように、今度はまどかさんは「観る」力が上がっており、実戦で「的」を外しません。

 ここでまどかさんが使うのが、やはり父から提示された力である「弓」なのですね。

 なので、さきほどの5話の感想で書いた通り、僕は香久矢まどかさんというキャラクターの物語は、「父の呪縛から自由になる」ではなく「父と再契約する」だと感じております。

 微細なニュアンスですが、「より道」「人に頼ってイイ」的な余裕ができたからこそ、父から提示されていた「型」も受け取り直せる……みたいな感じで、この感覚は分かる人には分かるでしょうか。逃げ場がなければ家出したいぜロックンロール! という感情が出てきますが、他に退避できる避難場所・居場所があるなら、あ、じゃあ家の良いところも分かるかな……となってくるのです。これも「理解」の物語の一つと感じます。


 「絶対に外さない」(香久矢まどか)


 弓を構えたまどかさんの目の動きの数カット(たぶん)で、ひかるさん的な「観る」力のバフが今話後半のまどかさんに伝わってること、それゆえに父の力(弓)に今度は覚悟が伴っていること、などなどを表現していたのは久々に鳥肌が立つ表現でした。

 ただでさえ集中してる弓道女子の横顔とか、世界でもっとも美しいものの一つなのに(え)、「今回はゾーンに入ってる」みたいなのを数秒の表現で伝えてくるのはカッコいいなと。

 他者のためにならためらわらず父の力を使える人という人物像。何となく、物語序盤の今は嫌な感じの表層的なイメージで登場してくるまどかさんの父の香久矢冬貴さんですが、十中八九、この人も「観え」ているだけの状態から「理解」が進むと他の側面が観えてくる(視聴者にとっても)テーマを担ってる人で、物語後半ではまどかさんの最高の助力者になってくれるのだと予想してみたりしますよ。

→キュアセレーネ



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スター☆トゥインクルプリキュア 第09話「友情のリング!スタードーナツ☆」/真・南海大決戦
スター☆トゥインクルプリキュア 第9話 友情のリング!スタードーナツ☆/四十路男の失敗日記

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