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『トロピカル〜ジュ！プリキュア（公式サイト＠東映／公式サイト＠朝日放送）』第19話「まなつパニック！学校の七不思議！」の感想です。
ネタバレ注意です。
◇◇◇
前提として、ここまでの一連の人魚のローラがプリキュアに変身するまでの流れは、「全体性」の回復の物語であったということをまず確認しておきたいです。
一連の物語を通して、ローラには３つの側面があることが描かれています。
●人魚のローラ
●人間の（というか足が生えた）ローラ
●プリキュアのローラ
の３つです。
で、ある側面のローラだったら受け入れる、別の側面のローラだったら受け入れない……というような、「条件づけ」で「居場所」を提供するということを無効化する、というのがここ最近の物語だったのでした。
アンデルセンの『人魚姫』をバッドエンド的に解釈するなら、「人魚のローラ」は（地上に）受け入れないけど、「人間の（というか足が生えた）ローラ」だったら受け入れてあげる……という「条件づけ」を「居場所」に関して課する……ということになってしまうのですが。
2021年版の『人魚もの』である『トロピカル〜ジュ！プリキュア』ではそういうことはせず、まなつさんは、「どんなローラでもＯＫ〜」と、「条件づけ」を無効化した境地でまなつさん自身がローラの「居場所」になる……ということをやってのけます。
これは、３つの側面のローラ、全部ＯＫ、いわばALLローラをありのままに受け入れるということですので、この全部をありのままに調和した状態として「素」で受けいれている状態を、「全体性」の回復、とうちのブログでは呼びたいと思います。
と、「人魚のローラ」も「人間の（というか足が生えた）ローラ」も「プリキュアのローラ」も、全部でローラだ！ と「全体性」の回復の物語があった、というのがまずは前提で。
参考：『トロピカル〜ジュ！プリキュア』第17話の感想〜ありのままの自分でいられる「居場所」をくれた愛する人を守るという2021年の『人魚姫』（ネタバレ注意）
その上で今話・第19話「まなつパニック！学校の七不思議！」を見てみると、ローラ以外のキャラクターにも、お互いに「別の側面」が見えてきたエピソードである、というのがみえてきます。
エルダ→まなつの視点で、
●プリキュアのまなつ
●トロピカルメロンパンが好きな好感が持てる女の子としてのまなつ
という複数の側面のまなつが見え始めるお話ですし。
まなつ→エルダの視点でも、これは劇中でまなつ自身はまだ気づいてないですが、視聴者にはそうも見えるようになってきた事項として、
●あとまわしの魔女の幹部であり敵であるエルダ
●トロピカルメロンパンが好きな好感が持てる女の子としてのエルダ
という複数の側面のエルダが見えるようになってきたお話でもありました。
そして、まなつとエルダそれぞれの二つの側面のうち、後者の「トロピカルメロンパンが好きな」が共通しています。
プリキュアシリーズ的には、『スイートプリキュア♪（感想）』で、「共有体験を媒介にして分かり合える」というテーマが描かれていました。
これは、物語的に盛り上がってきましたね。
ただ、分かり合えるかどうかとかの話以前に、今回の場合「共有できる部分もある」というのが見えてきたのは、相手を「全体性」でとらえるようになってきたから、という前提がある点は重要だと思われます。
相手のひとつの側面を見ていただけでは「敵」にしかならず、そもそも共有できる側面に気づくこともできませんでした。
このあなたも、あんなあなたも、こんなあなたも、「全体」で、ALLなあなただよね！ という視点が、ALLローラ誕生の物語を通して見えてきた今だからこそ、ええ、ALLエルダとして見てみると、共有できるところもあるんじゃん！ という話が始まってきているという流れかと思います。
なので、次回がみのり先輩のエピソードっぽいのですが、僕はみのりん先輩も、ALLみのり化していく方向の物語なんじゃないかと思い始めています。
みのり先輩も、
●ふだんのそんなに明るい感じでもないみのり先輩
●プリキュアの時のノリノリのみのり先輩
と、既に二つの側面が描かれているのですが。
ローラが、３つの側面もオールローラだ！ という流れだったのを踏まえると、プリキュアの時のみのり先輩の方が明るくて理想、最後は理想の自分になれました……という、ある側面の自分を切り離して、ある側面の自分だけを受け入れるといった方向ではなく。
そんなにも明るい感じじゃないみのり先輩も、ノリノリのみのり先輩も、全部みのり先輩で、オールみのりん先輩さ！ と、「全体性」を回復していく方向の物語になっていくんじゃないかな〜といった想念を抱いているところなのでした。
・Twitterもやっておりますので、フォローしてやって頂けたら喜びます〜。↓
→Rubyさんが読んでた
● 感想：人魚の動物民俗誌（吉岡郁夫）／穴にハマったアリスたち
→Blu-ray
→前回：『トロピカル〜ジュ！プリキュア』第18話「歩くよ！泳ぐよ！ローラの初登校！」の感想へ（ネタバレ注意）
→前回：音声メディアを始めてみました（人魚について語ってみたい）へ
→次回：人魚、人間、プリキュアは和をなし、分業で摩耗した生命を万物を癒す海（グランオーシャン）へと導く（音声配信）へ
→次回：『鬼滅の刃』と人魚（音声配信）へ
→次回：『トロピカル〜ジュ！プリキュア』第20話「名探偵みのりん！消えたメロンパン事件！」の感想へ（ネタバレ注意）
→『トロピカル〜ジュ！プリキュア』感想の目次へ
前提として、ここまでの一連の人魚のローラがプリキュアに変身するまでの流れは、「全体性」の回復の物語であったということをまず確認しておきたいです。
一連の物語を通して、ローラには３つの側面があることが描かれています。
●人魚のローラ
●人間の（というか足が生えた）ローラ
●プリキュアのローラ
の３つです。
で、ある側面のローラだったら受け入れる、別の側面のローラだったら受け入れない……というような、「条件づけ」で「居場所」を提供するということを無効化する、というのがここ最近の物語だったのでした。
アンデルセンの『人魚姫』をバッドエンド的に解釈するなら、「人魚のローラ」は（地上に）受け入れないけど、「人間の（というか足が生えた）ローラ」だったら受け入れてあげる……という「条件づけ」を「居場所」に関して課する……ということになってしまうのですが。
2021年版の『人魚もの』である『トロピカル〜ジュ！プリキュア』ではそういうことはせず、まなつさんは、「どんなローラでもＯＫ〜」と、「条件づけ」を無効化した境地でまなつさん自身がローラの「居場所」になる……ということをやってのけます。
これは、３つの側面のローラ、全部ＯＫ、いわばALLローラをありのままに受け入れるということですので、この全部をありのままに調和した状態として「素」で受けいれている状態を、「全体性」の回復、とうちのブログでは呼びたいと思います。
と、「人魚のローラ」も「人間の（というか足が生えた）ローラ」も「プリキュアのローラ」も、全部でローラだ！ と「全体性」の回復の物語があった、というのがまずは前提で。
参考：『トロピカル〜ジュ！プリキュア』第17話の感想〜ありのままの自分でいられる「居場所」をくれた愛する人を守るという2021年の『人魚姫』（ネタバレ注意）
その上で今話・第19話「まなつパニック！学校の七不思議！」を見てみると、ローラ以外のキャラクターにも、お互いに「別の側面」が見えてきたエピソードである、というのがみえてきます。
エルダ→まなつの視点で、
●プリキュアのまなつ
●トロピカルメロンパンが好きな好感が持てる女の子としてのまなつ
という複数の側面のまなつが見え始めるお話ですし。
まなつ→エルダの視点でも、これは劇中でまなつ自身はまだ気づいてないですが、視聴者にはそうも見えるようになってきた事項として、
●あとまわしの魔女の幹部であり敵であるエルダ
●トロピカルメロンパンが好きな好感が持てる女の子としてのエルダ
という複数の側面のエルダが見えるようになってきたお話でもありました。
そして、まなつとエルダそれぞれの二つの側面のうち、後者の「トロピカルメロンパンが好きな」が共通しています。
プリキュアシリーズ的には、『スイートプリキュア♪（感想）』で、「共有体験を媒介にして分かり合える」というテーマが描かれていました。
これは、物語的に盛り上がってきましたね。
ただ、分かり合えるかどうかとかの話以前に、今回の場合「共有できる部分もある」というのが見えてきたのは、相手を「全体性」でとらえるようになってきたから、という前提がある点は重要だと思われます。
相手のひとつの側面を見ていただけでは「敵」にしかならず、そもそも共有できる側面に気づくこともできませんでした。
このあなたも、あんなあなたも、こんなあなたも、「全体」で、ALLなあなただよね！ という視点が、ALLローラ誕生の物語を通して見えてきた今だからこそ、ええ、ALLエルダとして見てみると、共有できるところもあるんじゃん！ という話が始まってきているという流れかと思います。
なので、次回がみのり先輩のエピソードっぽいのですが、僕はみのりん先輩も、ALLみのり化していく方向の物語なんじゃないかと思い始めています。
みのり先輩も、
●ふだんのそんなに明るい感じでもないみのり先輩
●プリキュアの時のノリノリのみのり先輩
と、既に二つの側面が描かれているのですが。
ローラが、３つの側面もオールローラだ！ という流れだったのを踏まえると、プリキュアの時のみのり先輩の方が明るくて理想、最後は理想の自分になれました……という、ある側面の自分を切り離して、ある側面の自分だけを受け入れるといった方向ではなく。
そんなにも明るい感じじゃないみのり先輩も、ノリノリのみのり先輩も、全部みのり先輩で、オールみのりん先輩さ！ と、「全体性」を回復していく方向の物語になっていくんじゃないかな〜といった想念を抱いているところなのでした。
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『トロピカル〜ジュ！プリキュア』第1話〜第7話の感想〜がっかり三人衆（さんご、みのり、あすか）をローラとまなつが元気にしていく序盤（ネタバレ注意） - プリキュアの感想ブログ―The Girlls Fiction Fan Blog(GFFB) https://t.co/PPdc9pf8u6 …ブログ更新です。 #precure #トロプリ
— 寂しいシロクマ（相羽裕司）/仙台市太白区 (@sabishirokuma) April 17, 2021
→Rubyさんが読んでた
● 感想：人魚の動物民俗誌（吉岡郁夫）／穴にハマったアリスたち
→Blu-ray
→前回：『トロピカル〜ジュ！プリキュア』第18話「歩くよ！泳ぐよ！ローラの初登校！」の感想へ（ネタバレ注意）
→前回：音声メディアを始めてみました（人魚について語ってみたい）へ
→次回：人魚、人間、プリキュアは和をなし、分業で摩耗した生命を万物を癒す海（グランオーシャン）へと導く（音声配信）へ
→次回：『鬼滅の刃』と人魚（音声配信）へ
→次回：『トロピカル〜ジュ！プリキュア』第20話「名探偵みのりん！消えたメロンパン事件！」の感想へ（ネタバレ注意）
→『トロピカル〜ジュ！プリキュア』感想の目次へ
