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『トロピカル〜ジュ!プリキュア(公式サイト@東映/公式サイト@朝日放送)』第20話「名探偵みのりん!消えたメロンパン事件!」の感想です。
ネタバレ注意です。
ここしばらくのローラの物語は、
●人魚のローラ
●人間の(というか足が生えた)ローラ
●プリキュアのローラ
の3つの「側面」のローラを、(それぞれを分断されたバラバラとしてではなく)全部でローラだよね、ALL(オール)ローラだよね、と「全体性」を回復していくカタチで「受容」していく話である……。
といった話を、以前の記事や音声配信(ラジオ)で語らせて頂いておりましたが。↓
参考:『トロピカル〜ジュ!プリキュア』第17話の感想〜ありのままの自分でいられる「居場所」をくれた愛する人を守るという2021年の『人魚姫』(ネタバレ注意)
参考:ラジオのこの回(再生すると音が出ます)↓
そういった流れから、今話は、ローラのみならずみのり先輩にも複数の「側面」が見えてきたという話だと解釈したいところです。
そう、今回の「ピカリン探偵」は、いちおう作品のテーマ的にも、みのり先輩の「側面」の一つと捉えたいところなのです。
みのり先輩の「側面」は今のところこんな感じですかね。↓
●普通の一之瀬みのり
●ピカリン探偵のみのり先輩
●プリキュアのみのり先輩
今回の「ピカリン探偵」さんはノリ(分かりやすく面白&明朗)的に、かつプリキュアの時のキュアパパイアさんの眼鏡の方向での眼鏡をかけているので、「プリキュアのみのり先輩」に近い「側面」という感じです。
で、これもローラの3つの側面は全部ローラだよね! となっていったように、基本的にはどのみのり先輩もみのり先輩だよね、「全体性」の回復だよね……という方向に物語は展開していくのかなと僕は思っているのですが。
くわえて、上でリンクを張ったラジオの感想で、Rubyさん(ブログ/Twitter)が言及していた「自己完結」の問題は、そのままRubyさんの回答予想みたいになっていくのか? というのを感じる箇所が今回あったりもしました。↓
その意味でいえば、自己完結の問題が気になるかも。一人で色々できると他者の必要性が薄れる。思えばローラも、水陸両用でプリキュアにもなれるから、ヒトの助けは要らなくなった。戦力増強にはなっても、「自分にできないことを助け合える」関係ではない
— RubyGillis (@RubyGillis) July 5, 2021
「色々自分できる」のは良い。ただ「だから一人でやる」ではなく、役割分担を柔軟にできるのが大事、とか?リアルでいえば、夫婦の家事分担は50:50も100:0もダメ、0〜100:100〜0を状況に応じて可変できるのが良い、みたいな。それができれば二心同体で戦える。夏海さん個人ではなく部で動けるのと同様
— RubyGillis (@RubyGillis) July 5, 2021
つまり、今話でみのり先輩は、
「今はピカリン探偵よりもプリキュア!」(一之瀬みのり)
とプリキュアに変身しているので。
複数の「側面」をどれも否定せずに「全体性」として捉えた上で、そのつどそのつど状況に応じて、どこかの「側面」を、いくらかの比率で出していく。これはRubyさんが言うところの「役割分担を柔軟にできるのが大事」に個人レベルでも部活(チーム)レベルでも繋げていけそうなので、今のところ回答の一つにはなりそうだな〜と思ったりです。
プリキュアのみのり先輩よりも、普通のみのり先輩の方が問題の対応に向いているという場合も多々あるだろうし、何より象徴的にローラは、現在3つの側面をどれも否定せずに、イイ感じに使い分けています(作劇的には意図的だろうと思えるほど、今話では、人魚、人間、プリキュアの3つのローラの側面が全部描かれています。)。
「今一番大事なことをやる」
のキャッチコピー的にも、「今一番大事なこと」に合った「側面」をその時、その時の「イマ」に出していくのがよい、ということになるので、キャッチコピー的、作品の全体のテーマ的にもイイ感じのような気がします。
その上で、今話の最後に出てきた「ミックス味」の「トロピカルメロンパン」は、流れ的に、僕の言葉でいう「全体性」の象徴かと思います。
僕は「ALL(オール)」という言葉を使っていましたが、「MIX(ミックス)」という言葉を使っておりましたね。
1人の人間の中に、複数の「側面」が「MIX(ミックス)」されていること。この事象を何らかのテーマとしておし出している作品である点までは、もうかなりの程度確かかな〜という印象を持っています。
その上で、今話の「プレミアムトロピカルメロンパン」は、五芒星(というか「海」テーマ的にはヒトデ?)なので、これは、
複数の「側面」が「MIX(ミックス)」されている1人の存在がさらに5人いて全体で「全体性」を形成しており「和」を成している=「トロピカる部」
という表現なのだと思われます。
この概念でどういった物語・テーゼを表現しようとしている作品なのかまではまだ読めませんが、直感的に上記の概念は強いし柔軟だ……というのは分かります。
以前、
参考:「トロピカる」というAct(行動)の質の向上〜『トロピカル〜ジュ!プリキュア』第1クールのエッセンス
という記事を書いたりしましたが、もろに、どんな問題が次々と降り注いできても、まず5人の中で誰が一番対応に向いているのかを柔軟に出せますし、さらに対応担当の1人の中にも複数の「側面」がありますから、どの「側面」をどのタイミングでどのくらいの比率で出すのがベスト&ベターか、機動的、瞬発的、ワクワク的に対応していけます。
その上で、5人の中でパートナーを組み合わせた対応をしたり、パートナー同士のどの「側面」とどの「側面」をどのくらいの比率・タイミング・速度で組み合わせていくのかとか、もう無限の対応力くらいの勢いなので、これはなるほどな〜と思ってみているところです。
「全体性」の個人論のみならず、「全体性」のチーム論・組織論・あるいは(次期女王のローラがいるので)最終的には国家論みたいになってきたの、『トロピカル〜ジュ!プリキュア』さんおそろしい!
上記のすごい概念である「トロピカる部」を成立させているのが、素直に謝るという「受容」の態度であるという描き方(謝らない「あとまわし」サイドとの対比になっている)もとても良いです。
複数の「側面」を「全体性」として受容していけば、どこかでミスをする「側面」も出てくるでしょう。そういう事象に関しては、素直に「謝る」こと&「許す」ことで、「受容」のチームになっている。
このあたりは、人魚とは「受容」だ! みたいな感じでガンギマリ顔でまたラジオとかで語っていきたい(え)です!
・Himaraya (ヒマラヤ)さんでラジオをはじめてみたので、聴いてやって頂けたら喜びます。『トロピカル〜ジュ!プリキュア』の話もしております〜。↓
●相羽裕司の「ゆうゆう」レイディオ/Himaraya (ヒマラヤ)
・「ゆうゆう」レイディオはPodcast(ポッドキャスト)でも配信開始しておりますので、iTunesなど使っておられる方はこちらからもどうぞです。↓
●相羽裕司の「ゆうゆう」レイディオ/Podcast(ポッドキャスト)
うまく入れない場合は、iTunesのPodcastで「相羽裕司」で検索して頂けたらと思います〜。
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『トロピカル〜ジュ!プリキュア』第1話〜第7話の感想〜がっかり三人衆(さんご、みのり、あすか)をローラとまなつが元気にしていく序盤(ネタバレ注意) - プリキュアの感想ブログ―The Girlls Fiction Fan Blog(GFFB) https://t.co/PPdc9pf8u6 …ブログ更新です。 #precure #トロプリ
— 寂しいシロクマ(相羽裕司)/仙台市太白区 (@sabishirokuma) April 17, 2021
→キュアパパイア
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→前回:『トロピカル〜ジュ!プリキュア』第19話「まなつパニック!学校の七不思議!」の感想へ(ネタバレ注意)
→前回:人魚、人間、プリキュアは和をなし、分業で摩耗した生命を万物を癒す海(グランオーシャン)へと導く(音声配信)へ
→次回:『トロピカル〜ジュ!プリキュア』第21話「夏休み!トロピカる部の合宿計画!」の感想へ(ネタバレ注意)
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